
息を止めるピノキオ
filamentz
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/10/18 (金) ~ 2019/10/23 (水)公演終了
満足度★★★★
いつまでも赤ん坊ではいられない
自我が目覚めればわがままも言うし喧嘩もする
2つの目の穴から見える景色をぼんやりと自分以外だと認識する
認識というのは自分以外の誰かが在ってのこと
そう思ってあなたの元に飛び立っていく
巣立った後の巣には何も残っていない

じゅうごの春
やみ・あがりシアター
アトリエファンファーレ東池袋(東京都)
2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
スターターピストルの号砲で物語は走り出して
笑顔も見せながらゆるゆると走って
ランナーズハイになって
突然剣の舞のようにテンポアップさせられて息を切らして
ゴールテープの無い物語はぐるぐると回って
この物語を終わらせるには犠牲が必要なんだって気付く
情緒を揺さぶられる作品は好き
笑わされてこんな雰囲気かと思ってたら
展開は回ってどんどん引き込まれて
夢中になってしまっていた
大和田さんの前半、萌キャラかよ!って思ってしまった
相変わらずの声の残り方、物語を進める、保存する、再開する、運べる役者

ナイゲン
果報プロデュース
インディペンデントシアターOji(東京都)
2019/10/16 (水) ~ 2019/10/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
王子だけどアクトスペースや机の間隔は狭め
そのせいか一部台詞の割り振りを変えて基本的に近いところでのやりとり多めになっていた
要所の取らなければいけない笑は確実に取ってた
真面目に上手いナイゲンという感じ
今日のだと、ナイゲン2018千秋楽を100点とすると85点という感じ
海の~とアイス~が良かった。ハワイ庵は上手かった。Iは~とおばかも良かったけど声が掠れてて音声大きめの部分が抑えられてて勿体なかった
放尿のくだりでの海の~とアイス~の演技力の無駄遣い感が好き
おばかの野球部似合う
Iは~はIQの低い一直線バカという感じで新しい
田久保監査はお役所監査という感じで有無を言わさぬ感
冨坂さん演出の正統派という感じでナレーションみたいな良い声
問題のくだりの「誰だ?誰だ?」となってるところ笑った。あれこそ田久保さんが監査をやる意味だなと
序盤のスピードが無い部分をどさまわりと花鳥風月で上手く軽さを付けていた
目崎さんの花鳥は受けとめるツッコミが上手い、本座組のツッコミエース
1時間のネタは新しいなと(エコーも)
議長は緩急が良かった
今日は台詞入るタイミングがズレてたとこ多かったので次回に期待
ナイゲンという作品は単体の公演ではなくて
「南国~」の言い方はナイゲン2017発だし
「一月に一人!?」はナイゲン2018の演出
おばかの手回しはナイゲン浅草だし
それこそナイゲン2012などから良いものが受け継がれた秘伝のタレのようでいて常に最新の作品
生き続け進化する作品

不発する惑星
劇団子供鉅人
Vacant(東京都)
2019/10/15 (火) ~ 2019/10/21 (月)公演終了
満足度★★★★
オルゴールのように舞台周る、ハンドルを回して何度も繰り返す
役者は濃くてどろどろに粘りのあるスープのようにかき混ざる
不協和音のようなのに正しく旋律する
これは爆発を求める作品 現実はいつだって不発

アイトシタイ
フィグス
スタジオ空洞(東京都)
2019/10/12 (土) ~ 2019/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★
なかなか面白い脚本と良い演出
やや現実的な世界の大人計画みたいなイメージ
相変わらずこの劇団の言葉というのは、今この現在の言葉であり、今見る意味のある作品だなと思う
蓮尾さんはユニークな役者さんだな
主宰の山田さんと共に変わっていく劇団の歩き進む作品

ホテル・ミラクル7
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
4作品で155分という長さだったけど、それに見合う面白さだった
1番好きだったのは4本目の「よるをこめて」で役者3人とも素晴らしかった
セックスレスやEDのような要素は最近他の舞台でも見たのだけど、本来はこれくらいの密度で調理すべきデリケートな題材
「Pの終活」
東尾さんは見る度に艶やかになっていく
客席が引くほどの下ネタもありながら、何かその場の楽しさに腰を撫でられるような作品
愛の歯止めがないと、それはどこまでも止まらずにどこまでも
こういう話には珍しく、にわか悟りな大人がいないのが良い作品
「光に集まった虫たち」
寓話的なファンタジー
何もかも現実的なのに非現実的なそれを簡単に受けて馴染んでしまう舞台上
生まれる時から僕らは光をめざして
光り輝くものに憧れて
光を受けてその色を変えていく
そんなものの仲間だ僕らは
好きで好きじゃないあなたとの違いもそんなものだ
「48 MASTER KAZUYA」
とにかくくだらない下ネタ満載の超くだらない馬鹿馬鹿しい作品
論理的に組み立てられた構成ではあるんだけど、やりきっていることでとにかく頭の悪そうな感じが出てきていて、振り切った部分に笑いが上手く生まれている
いやあ本当に馬鹿だわこれは笑
「よるをこめて」
好きというものには、「恋愛的嗜好」と「性的嗜好」というものがあって
恋愛的に好きだからと言って必ずしも性的にも好きかどうかは限らない
両方の嗜好が同じ対象に向かうのが幸せかもしれないが、そうでない場合もある。いや、実はその方が多いのではないか?
そんな掛け算のような組み合わせ
両思いというものの中にはそんなものが詰まっているのだ
願うことはきっと罪でもわがままでもない
ロマンティックはあなたにしか向かわないと言っても
自分以外の人間と分かり合える気もしない
究極のナルシシズムと裏合わせで誰かを好きになっているのかもしれない

ワーニャ伯父さん
都市雄classicS
アトリエ春風舎(東京都)
2019/10/04 (金) ~ 2019/10/07 (月)公演終了
満足度★★★★
戯曲も背景に流れる音楽のようにすらすらと走り去り
見るものの為の音になっている
人生はいわば歌詞の出ないカラオケ、台詞が書き込まれていない台本の読み合わせ
雰囲気に合わせてそれなりの言葉を発してみるだけ
採点結果が怖いね
意外にちゃんとワーニャ伯父さんだった
はめ込まれた世界で役割を全うすることと、自分を誰かが世界が作り上げているということ
着地点のソーニャの諦念は森鴎外の高瀬舟の如く
先があるからみんな我慢を続けているのかもしれない

体温
白米少女
オメガ東京(東京都)
2019/10/03 (木) ~ 2019/10/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
めちゃめちゃ面白かった!これ凄い好き!
モノローグが多用される群像劇なんだけど、心情がわかるからこその心地よさとか面白さが上手く活かされていた
それぞれの向かう面がそこにあり、人と人との接続詞とでも言うものに溢れる舞台
こんだけ心地よい作品見たのは久しぶり
人と出会って興味を持って、人を好きになって
好きになった人がその好きの全てであって、その容姿だったり性格というものはあとから付いてくる付属品のようなもので
今ぼくが好みだと思っているアレコレはきっといつかの誰かの付属品に過ぎないのだろうなと
後付けで世界を好きになる

ゆうめい『姿』
ゆうめい
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★
ぼくも昔、両親や祖母の喧嘩の声が響く夜中、布団にくるまって自分の世界を夢に広げて時間が過ぎるのを待っていた
でもみんな良い人だったし良い人であるのだ
じんわりと頭に震えが走る
舞台が動くように誰かへの感情も動く
夜を過ぎて吐き出しそうだった思いが少し背中をつねられた

終わりゆくなめなめ
南京豆NAMENAME
エリア543(東京都)
2019/10/03 (木) ~ 2019/10/06 (日)公演終了
満足度★★
4本の短編集
1本目~3本目はそれぞれの面白さがあったが4本目は個人的には最悪の作品だった
1本目はよくある恋愛物語を他の要素に見立てたものだったがそれがうまくハマっていて一番笑いも多かった
2本目はホテルミラクルで上演されていそうな作品。全体的な雰囲気も好みで一番この劇団に合っているなとも思った。ただ、ちょっと途中の展開が雑でそこを丁寧にしてほしかった
3本目は、他の話でもそうなんだけど大声を安易に使うべきではないなと思う。個人的にこの劇団の作品にはキャラ芝居とか安易なギャグは似合わないなと思った
終盤の会話的な部分はなかなか良かった。
4本目は個人的には最悪の作品。主人公の抱えている問題が「病院行け!」で解決してしまうのでもやもやしたまま話が進む。また主人公の最悪な性格も意図を持ってやっていたのはわかるがそれを見させられる時間が長いしキツかった。病気的なものは軽く扱うべきでない

『わたしはザリガニになりたい』
美貴ヲの劇
スタジオ空洞(東京都)
2019/10/02 (水) ~ 2019/10/06 (日)公演終了
満足度★★★★
目新しさの代わりにその型の一つ一つを強めて、様式美とも言えるスタイルを完成させつつあるのかな
まぁ要は三森さんが幸せな女性になれる世界を毎回探し求めている平行舞台世界とも言えるし
内側を向いたネタとも言えるけど今回も面白くて笑った

病室
劇団普通
スタジオ空洞(東京都)
2019/09/24 (火) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
小さい頃祖父母や親戚のおじさんたちに囲まれて
飛び交う乱雑な言葉や怒鳴り声、繰り返される進まない話題
そんな空気を苦笑しつつも懐かしくも思い居心地も良かった不思議
そんな時代からやがて行き着く先の病室
自分はどれだけ背負ってるのだろう、ああこれ以上背負うのは嫌だなあ

シブヤから遠く離れない(シモキタ)
コンプソンズ
OFF・OFFシアター(東京都)
2019/09/25 (水) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
いやあ凄い乱暴
コントや漫才のテイストがありつつ
星野さんや宝保さんの唯一無二の場面もあって
良いと悪いがごちゃまぜになっていた
真顔でも爆笑でも過ごせる作品

かくりよ
劇団おおたけ産業
新宿眼科画廊(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/25 (水)公演終了
満足度★★★★
日本のラジオ屋代さん脚本
屋代さんが外部に書くときのテイストがだんだんわかってきた笑
現れるべき世界から隠れてしまった人たちの話
コントのようなポップさと漫画的なキャラ設定
根底に流れる虚無に近い全肯定の空気感が緩さと可愛さを引き立てて面白かった

天獄☆サンサーラ
演劇企画ヱウレーカ
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/09/21 (土) ~ 2019/09/22 (日)公演終了
満足度★★★
ジャンルで言うと性癖芝居
特に男性陣のビジュアル設定は作者の偏愛を感じる
ジェンカなどの場面は照明と世界観が一致していてとても良かった
口上台詞は独特で味があるのでもっと長めに、抑揚や動きをつけて目立たせてほしいなと
世界観を突っ走って欲しいなと思う
やっぱり毎回思うのは衣装に金をかけさせてやりたいなあと。。。
サディさん以外のキャストの衣装、特に女性陣はメイクもヘアセットも衣装ももっと世界観にフィットするものを金をかけてあげれたら凄い良いなあと
世界観はやっぱり欠けるともったいなさが目立つ

先天性promise
こわっぱちゃん家
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
森谷さんもこはるさんもいない、こわっぱちゃん家を見るのは初めて
ドラマを受け継いでたのは岩﨑舞さん
ディスカッション地域とドラマ地域の高低差がこの作品の鍵だなと
まだまだアンマッチ、でもミスマッチではない
物語の面白さは流石だなと
ディスカッションにあたる人々の会話の上っ面感というのは逆に本当にリアル
そこと打ち解け具合に温度の差が有り、ドラマとディスカッションにも温度の差がある
ディスカッションの温度の差は作品的な成功だと思う
内にも外にも向けられた優しさと同質のもの

シュカシュカ
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2019/09/12 (木) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
関村さんの書く大人の青春物にハズレ無し
まあ青春ではないんだけど、そういった時間は何歳になっても過ごせて
それでいていつも通りのなんちゃらで
全然バンドや音楽をやっているような人に見せる気もない感じが凄い”らしくて”
春が過ぎても色が変わっても治らない

暴力先輩
NICE STALKER
ザ・スズナリ(東京都)
2019/09/11 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
これめちゃめちゃ好きだ!
元々この劇団はあるテーマについてわかりやすく打ち出して
それを観客が哲学する感じなんだけど
今回は4つにわかれたドラマパートとみしゃむーそさんの存在が
ともすれば茶番になりかねない作風に上手く作用して作品に芯を作っていた
この作品に答えは出てこない
でも考えることができるし、それは現実的な生活的な哲学だと感じる
基本的には笑える作品、でも僕は泣いてしまったし
みんながどう考えるか知りたい

ヘニーデ
AURYN
中野スタジオあくとれ(東京都)
2019/09/12 (木) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
筒井康隆ファンで七瀬シリーズも穴のあくほど読んだ自分にはめちゃめちゃ楽しめる作品だった
この作品には大きく2つのタネがあって
それぞれ「やられた!」って感じになった
確かにこれは七瀬ふたたびだった
七瀬の世界が一周した先でこういう物語もあったのかもなあと思った

レティクル座の反撃オムニバス~乱れ撃ちの弾~
レティクル座
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/09/11 (水) ~ 2019/09/17 (火)公演終了
満足度★★★
とにかくアクが強くてギトギトで濃い寓話的作品
作品に合わせたかのように役者陣もぐつぐつ煮立てられた濃厚さ
特に藤代海さんの大芝居と表情は作品とマッチ
東尾咲さんは見るたびに色が増えていっている
猫多ユウさんは語る言葉が小説的