公演情報
シス・カンパニー「プライマ・フェイシィ」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
映画「ドライブ・マイ・カー」以来、舞台では初めて目撃する「演じる三浦透子」を楽しみにしていたのだが、たまたま直前に舞台版「チ。」配信を観て、「あ、出てる」と。正統派な演技者(歌も歌える)との印象だ。それはスズナリでの芝居でも確認され、栗山演出のミザンス指定をこなしつつのリアリズム演技には胆力を感じさせる。地の文の発語で自身の思考、感覚、行動を描写し、身体は「描写されてる」場面に身を置いている。
時間を積み重ねても前の人物像を裏切らず、深まり、物語上の決定的場面では脚本が紡ぐ的確な言葉で性交を強要される側の瞬間瞬間の反応を描写し、「何が起こったか」を如実に伝える。そして法廷というリングに上がった彼女の「闘い」を描く。試合では敗北を喫する。尊厳を踏みつける暴言、思いもしなかった嫌疑、まことしやかに持ち込み、仄めかす弁護側を陪審員は信じた。
が・・タダでは起きない意志をボロボロの彼女は高らかに宣し、彼女(のような者たち)に我々がどう対するのかを問いかける。彼女の姿に、正義が踏みにじられ汚辱の中に放逐された、歴史上の闘士たちの姿が重なる。
栗山が演出するスズナリ舞台は想像通り「初」だという。一人芝居では栗山演出的にスズナリが通常感覚なのかも。