公演情報
劇団きらら「鯛の鯛」の観たい!クチコミとコメント
期待度♪♪♪♪♪
熊本の賃貸営業という設定だけで、もう見てみたいと思った。
物件を探す話というより、人がどこに住むかを決める瞬間の会話を見てみたいと思った。
熊本というと僕に真っ先に思い浮かぶのは肥後花菖蒲だ。静かだけれど構えの強い美意識があり、どの品種もとても素敵な花ばかりで、実際に関東の菖蒲園で一目惚れして、いくつか持ち帰って今は庭で育てている。派手ではないのに、わずかな梅雨時の花期だけは、立ち姿だけで庭の彩の中心を取ってしまう。そこに熊本の美意識を強く感じる。
今の熊本は、どちらかというと登り調子の街の代名詞のようにも見える。藻谷浩介氏が「人口や生活の流れとしての都市」という視点で熊本を語ることも多く、そうした言説に触れると、この街はどう変わっていくのだろうと考えさせられる。
登り調子の街の不動産屋さんの出てくる作品というと、真っ先に思い浮かぶのは、故・森田芳光監督の映画『キリコの風景』だ。あのころ“まだ変化の途中にあった”函館の、小綺麗なマンションや街を彷徨するような視線。都市を説明するのではなく、ただ歩きながら「ここに住むとはどういうことか」を見せていく感覚がある。
そういう視点でこの舞台を見ると、不動産という仕事が単なる職業ではなく、「生活の選択が発生する瞬間の集積」に見えてくる。それを会話だけで追う演劇だとしたら、かなり特別なものになる気がする。
…まだ観劇する前なので、かなり自由に書いてみました!