満足度★★★★
テンポの良さが心地好い
気が付くと手足を鎖でつながれ、改造人間「シモンマン」にされていた士門の物語…ということで、当然の如く某変身ヒーローもののパロディ風味。
悪の科学者ではなく正義の科学者(見た目はまごうことなきマッドサイエンティストだが(笑))に改造されたにもかかわらず、迷惑に思う士門が積極的には戦わず、ドロンジョ一味の如くいたってユルい悪の組織「パンドラ」が他に気をとられている間にこっそり人質を連れ出すような姑息な方法だし、失恋直後に彼に救われ心を奪われた桃子が気を惹こうとするあまりパンドラをリードしたり、よりフェミニンな可憐が現れて焦ったりなど、前半はひたすらコメディ。
が、パンドラの目的から希望と絶望について語る中盤は哲学的でもあり(ホントか?(笑))、主人公が周囲から祝福される某アニメのようなラストも「そっちか!」的なオドロキがあり、75分の中にうまく詰め込んだなぁ、な感じ。
ま、それゆえ振れ幅が大きいと言おうか蛇行と言おうか、な感なきにしも非ずながら、テンポの良さが心地好い。