とき語り 源氏物語 公演情報 SPACE U「とき語り 源氏物語」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     東中野にある梅若能楽堂での公演、30周年記念公演である。演奏が生で無かったのは残念だがそれでも能楽堂での上演は楽しい。(追記後送)華4つ☆

    ネタバレBOX

     上手いと思った点は、オープニングで往時の京の都の地理のあらましが朗読という音声に因ってヴィジュアルな要素に換骨奪胎されて観客に伝えられつつ、その流れの中で宮中である御所内部の細かい部屋割りに及んでいることだ。「源氏物語」は世界最古の現存物語として知られるのみならず、その質の高さと支配階層に現れる総ての心象を今現在も全く古びない形で定着した傑作として高く評価されている訳だが、其処で宮中に在った女人たちが望むことは帝の寵愛を受け男子を産むことが最大の願望であった。生まれた子が東宮となれば、その先は病等で亡くならない限り、母の行く末もその安泰は確約されたも同然であったからであり、この辺りの特権階級の暮らしぶりは、余暇を持ち得た人間総てが必ず体験するヒトの業との争闘を必然とし、その業との争闘が生み出し結果したもの・こととの争闘をもまた必然的に意味するからであり、業と結果の因果の央に自らの精神が引き裂かれる苦悩の行き来する場(帝の常在の場、寝所などや宮仕えをする女人各々の部屋等の配置)の詳細が語られるのだ。このように地理、屋敷の図面が知らされることにより、そこに流れる時間の境界を空間的に対峙させ時空間として提示している点が秀逸なのである。

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    2026/02/22 05:51

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