のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』 公演情報 TOKYOハンバーグ「のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった!!
    取材と構成がしっかりしていて、親子、きょうだいを考えさせられる秀作でした。

    ネタバレBOX

    赤ちゃん斡旋問題を扱った話で、生まれてすぐ引き取られ、きょうだいとして育てられた5人を中心に描かれていました。望まれず生まれた赤ちゃんを順次引き取った親夫婦の心情は病院での回想シーンで描かれ効果的でした。

    赤ちゃんも大きくなり、5人はそれぞれ様々な状況下に置かれています。考えられる限りのケースを想定して、そのため5人用意したかのようにも思えます。

    結婚して赤ちゃんに恵まれず離婚した長女、妻が流産したことで赤ちゃんのことに触れたがらない長男、今まさに結婚して赤ちゃんに恵まれたものの生みの母のことを考え不安のあまりお腹の子に声を掛けられない次女、発達障害気味で育ての母の介護をし、母が亡くなった後は生みの母を探しに宮城県へ出掛けた次男、まだ若い三女。

    まさか自分も不妊に悩むことになるとは。そして育ての母の気持ちを推量。

    自分も生みの母親のように子供に愛情を注げないのではないか。生みの親はどう考えているのか、いたのか。

    いろいろな葛藤を経て、きょうだい、妻や夫がまとまり、長男の妻にも赤ちゃんができたようで、前向きで感動的でした。

    顔が判然としない薄暗闇の病院シーンで、母親役を不妊で悩む長女が演じる妙。医者の言葉、「母体のために元気な赤ちゃんを産みなさい。そしてここに棄てなさい」にドキッ。病院で赤ちゃんを受け取るシーンのリフレインも印象的でした。

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    2010/11/25 12:36

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