『狼少年 ニ 星屑 ヲ』 公演情報 おぼんろ「『狼少年 ニ 星屑 ヲ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    本当に狭い空間に、主宰の気持ちが一杯!
    30人弱の客と4人の俳優。俳優たちは奇抜なメイクに奇抜な衣装でお接待。そして、お芝居へと進んで行きました。

    ネタバレBOX

    開演前からトークパフォーマンスが始まっていて、てらいのないところは路上パフォーマンスなどで鍛えた所以でしょうか。

    25歳のある一日だけ船に乗って新天地へ出奔できるチャンスがあるという村の若者の話。条件は、村人の推薦と渡し(船)のブローカーに払うお金を持っていること。

    若者は時々一人暮らしのおばあさんの世話をすることで村人の推薦を得ようとし、資金は村の資産家から出してもらうことによって外へ出ようと考えています。

    おばあさんは少しぼけていて、亡くなった息子が年に一度赤いマントとかぼちゃのお面で訪ねてくることを楽しみにしています。若者は、点数稼ぎのために世話しているだけですから、そんなおばあさんを邪険に扱っています。

    船が来る当日、資産家の家が盗賊に焼かれてしまい、資金を出してもらえなくなってしまったので、おばあさんの家に入って宝石を盗もうとします。そこへ幼なじみが現れ、自分が盗賊だと名乗ります。

    争い、追いかけて洞窟へ行くと幼なじみは息絶えていて、そこには赤いマントとかぼちゃのお面がありました。幼なじみが毎年おばあさんを喜ばせていたことを知り、そんな人間が盗賊であるはずがないと悟り、代わりに衣装を付けておばあさんを喜ばせに戻って行きました。

    無国籍な活劇話ですが、衣装や盗賊が出るところはアラビアンナイトのような、おばあさんを襲って金を盗もうとするところは自分を正当化する罪と罰のような感じでした。

    狭い空間の中で可能な限りのアクションを取り入れていましたが、話の進行が少し説明っぽく、朗読劇にアクションを加えたような構成に思えました。

    おばあさんは本当はぼけていませんでした。犯罪行為は許さないものの、打算からだろうが、真心からだろうが、若者との交流は心底嬉しかったようです。一枚上手です。

    外へ出たいという若者気質は、将来シアターコクーンで芝居を打ちたいという主宰の気持ちに通じます。

    利用できるものは何でも利用して成り上ろうとすることを、私は、あのおばあさんのような気持ちで見守りたいと思います。

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    2010/10/31 13:51

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  • 何といっても『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』との大きな違いはスペースの広さでした。最初黒い幕の向こう側に舞台があるのかと思っていました^^。

    ルデコと比べても本当に狭かったですが、ルデコで観客13人くらいというのを経験したことがありましたので、それと比べると凄い熱気でした。

    狭いので、昆布のような中途半端なアンサンブルも無くて良かったです。がらがら崩れた岩のセットもあまりにも手作り感が強かったので、そういうのも無くてスッキリしていました。

    おばあさんがボケていたかどうかが話題になっていましたが、おばあさんがキッとした瞬間がありましたよね。そこらへんを曖昧にする設定なら少しやり過ぎですかね。

    2010/11/11 13:17

    ご来場、そしてあたたかいお言葉、本当にありがとうございます!
    どうでしょう、前回『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』のときのご指摘は少しは改善できていたでしょうか。12月以来、それらを克服すべくいろいろ模索してみました。

    それにしても、幸せな時間でした。
    観客も一緒にお芝居をしたという感覚はそうとうに強いです。
    シアターコクーンにいきたいと思う反面、今回のような吐息まで聞こえて、気持ちまで伝染するような舞台も、老後まで続けていきたいと思ったりしました。

    雨模様さん。
    どうか、どうか、見ていてください。
    きっときっと、もっと勉強して、大きくなってみせます。

    心の底から、ありがとうございました!

    2010/11/03 00:25

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