満足度★★★
迫力のある音楽
幕末時代の赤松小三郎の半生を劇中劇で描くという設定で、政治的なテーマも絡めた骨太な作品でした。赤松小三郎の名は初めて聞いたのですが、進歩的な人だったようで興味を持ちました。
演奏舞台という劇団名の通り舞台の1/3の面積はバンドの演奏スペースで迫力のある演奏を聴かしてくれました。バンドだけでなく役者も歌う場面(各時代の流行歌)が多くありました。
骨格は真面目な内容ですが、笑わせようとするシーンがたくさんあり、重い雰囲気ではありませんでした。ただし、あまりにベタな効果音やリアクションばかり用いていて、あまり笑えるところはなかったです。
初演(1984年)当時の流行語を用いたギャグが多くあり、それがしつこく繰り返されるのも今の時代に観るには空回りしていて残念でした。
台詞を話す人がいちいち前に出てくるというスタイルは劇中劇という設定からそうしていたのかもしれませんが、芝居というより語りを延々聞かせられているみたいで、ドラマとしての盛り上がりに欠けるように感じました。
もう少し現代的な演出での公演を観てみたく思いました。