シャイシャイマンションシャンソンショー 公演情報 劇団美辞女「シャイシャイマンションシャンソンショー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     う~~~~む。

    ネタバレBOX

     Fluctuat nec mergiturはラテン語で、揺蕩えど沈まずという意味だ。パリの標語である。今作、一応パリを日本に移築するというコンセプトの基に建てられたマンション住人たちの話なのでフライヤーにもこの標語が記されているということだ。
     ただ、如何にも日本人のフランス被れらしくフランス語の間違いが多々ある。例えば友人などと別れる際、フランス人はau revoirを用い、決してadieuは用いない。後者は基本的に二度と会わない、会えない場合にのみ用いるからであるが、今作ではau revoirを用いるべき処でadieuが頻繁に用いられたのは実に嘆かわしい。またマンションの名前にLe appartement・・・という言い方をしているが、仏語は母音の衝突を嫌う為、正しい表記はL’ appartement となり定冠詞leのeが落ちる。こんな初歩的なミスがたくさんあるばかりでなく、台詞に‟パリのシャンパンは云々“というのがあって、これをパリで飲むシャンパンと解せば問題は無いのだが前後の関係からパリ産のとも取れる。後者の場合はフランスの法によって罰せられる。何となればシャンパンと名乗ることができるのはシャンパーニュ産のものだけだからである。日本でもスパークリングワインと呼ばれて製法が同じでも恰も異なる種類の酒と勘違いすることもできる呼称はこの法に縛られているからである。フランスを移入するという設定で而もパリで長く過ごしたという設定の人物が、こんなレベルで間違っていたのでは話にならない。
     1か所だけ感心したのは終盤に掛かる辺りでシャンソンの歌える店にマンション住人らが出掛けるシーンがあるが、この時歌を披露する店の歌い手の歌が、シャンソンの心根を表現して見事である。この歌1曲だけで星の数を1つ増やした。

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    2024/09/14 12:04

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