期待度♪♪♪♪♪
「バロック」は2020年と22年に上演された鵺的の作品。そして今回の風雷紡の作品は「ゴシック」。夏の風物詩だった椿組の花園神社野外劇は今年39年の歴史に幕を下ろしたが、風雷紡の公演も夏の風物詩のひとつだ。
さて今回の「ゴシック」は“姨捨て”がテーマらしい。姨捨てといえば「楢山節考」がすぐに頭に浮かぶが、2011年の映画「デンデラ」も忘れがたい。村の掟により70歳になると村ぐるみで家族に捨てられた老女たちが山で生き延びて共同体を形成し、村への復讐を目論む中、ヒグマに襲われ生死をかけた死闘に臨むという壮烈な物語に、浅丘ルリ子・草笛光子・倍賞美津子・山本陽子・赤座美代子・角替和枝・山口果林ら錚々たる女優陣がノーメイクで挑んでいた。
ノートルダム大聖堂やウェストミンスター寺院などに代表されるゴシック様式の建築物の特徴のひとつにステンドグラスがあげられるが、吉水恭子はどのように色鮮やかにこの“姨捨て”物語を組み上げてみせるのだろうか。