実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/09 (火) 19:00
ベテランユニットによる秀作。観るべし!(3分押し)83分。
いわゆる「宗教2世」を題材に、殺人を犯したらしい青年と、彼を取り巻く宗教関係者や弁護士・精神科医が語る物語…、というような展開。シリアスな題材でもエンターテインメント要素を入れることが多いユニットだが、本作ではそういった要素はほとんどなく、重く厳しい展開が続く。主人公ミムラ(坂本慶介)・年少の少女シズル(川島鈴遥)・弁護士(田中亨)の若手3人に、同ユニットお馴染みの杉木隆幸、ベテランの廣川三憲が脇を締めて、タイトな舞台が展開されていた。手前に向けて傾斜した八百屋舞台に鉄製のベッドだけというシンプルな舞台で、特に印象に残ったのがライティングの美しさ。開演前に作・演出の詩森さんに「鈴遥さん、オススメですよ」といわれたのだが、事実上初舞台という川島も、他の役者陣も役割をしっかり演じて、見事だった。