Strangerーよそ者ー 公演情報 劇団 Rainbow Jam「Strangerーよそ者ー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     物語は、フランチャイズの加盟店、府中東店スーパーサンエーの休憩室で展開する。如何にもそれらしく下手客席側の側壁には着替えスペースに通じる通路。その目隠し用にクロスが床まで垂れ、通路沿いに荷物等が置けるようにボックス形式の凹みが幾つも作られている。ホリゾントの壁、下手側側壁、上手側側壁にはカレンダー等の他たくさんの張り紙。部屋の中央にテーブルと丸椅子。上手側壁壁際には様々な小物等が入った収納棚と予備の丸椅子。出捌けは下手のドアと上手側壁、着替え場所を袖として使えばここも出捌け可能である。尺は90分。RとJ、一部キャストは配役を入れ替えて演じられる。小生はRを拝見。(今回、挙げた場面で終わりではない、追記後送)

    ネタバレBOX


     オープニング早々、早く出社してきたパート女性達が雑談の最中、経営者の息子、ぼっちゃんが血相を変えて飛び込んで来たシーンで急転。何でも父親(店長)が失踪したという。書き置きがあり、それには一言、ゴメンとだけ記されていた。やや遅れて到着した別のパートが駅で店長を見掛けたという。ぼっちゃんは近場の駅名を3つ挙げ、父を見掛けたという駅に大急ぎで駆け出してゆく。この頃になるとパートの人々も揃いぼっちゃんの応援をして盛り上がっている。ぼっちゃんが皆に好かれていることが良く分かるシーンだ。
     場転、フランチャイズ本社で代理店長への辞令が下される場面から、新任の店長として赴任して来た店長の挨拶。それから数日後のミーティングで、この店の置かれている状況が話されている中で新任店長がお仕着せの改革案を出すがこの地域の個別事情、各パートの事情等にも疎いことをパート従業員の中で最も冷静に世の中を見、論理立てて見解を述べることのできる太田(岬)から突っ込みを入れられる。侃々諤々があり元々優秀な新任店長も胸襟を開き皆と本音で対峙することとなった。自らの赴任事情、立て直しに与えられた時間、また立て直しに僅か3か月しか与えられないことの意味として業績の悪い店舗の整理であることなども明かされる。また、自らが派遣されたのは自分が上司から受けたセクハラを告発した為昇格措置を取られ別の部署に送られていたことなども話した。面白いのは、この会議の直前、それまでのメンバーは綽名で呼び合うことを正式決定していたことであった。但し綽名は呼ばれる本人が自ら気に入った綽名を選ぶのが基本だ。そうすれば気に食わない綽名で呼ばれなくとも良いからである。目的は互いの距離感を縮めることにあった。こんなこともあり、新任店長も綽名で呼び合う仲間として溶け合ってゆく。こうして地盤ができたところで新店長は全員からの忌憚のないアイデアを求めた。様々なアイデアが基本的にお客目線から提案され実行に移されていった。然し、フランチャイズ本部の部長から至急電話が店長に入った。内容は“業績回復が思わしくない。従って府中東店は今月限りでフランチャイズから外れて貰う、との内容であった。同時に新店長の進退も強制はできないものの、業績回復を果たせなかった者として進退を自ら決めて欲しい”というものであった。さて、どうする?

    0

    2023/10/12 18:45

    0

    3

このページのQRコードです。

拡大