実演鑑賞
満足度★★★★★
必見! 華5つ☆。初日を拝見、行きはそれほどでもなかった雨が帰りには雷を伴った激しい雨、シャツ、ズボン、バッグ、靴下までずぶ濡れになって帰宅したが、観劇の満足感で報われた。脚本はうら若い女性、これだけ戦争の本質を掴んだ作品を書くとは! 心底感心した。リーフレットを拝見すると共同執筆とも取れるが主として一人が中心になって書かれているように思われる。
当て書きをかなりしているということで役者4人のそれぞれの個性も生き、思春期を漸く終えた新兵たちのデリカシーも経験を積まぬ年代の男の背伸びや矛盾に対する鋭敏な感性も見事に表現された舞台である。戦争という不条理(この単語absurdeという単語を訳すのに難しい漢語を当てた結果広まったと聞いたこともある、馬鹿げたという意味も含む単語である)に対する真摯なそしてもっともな人間的論理が対置されて瑞々しく躍動している。見事である。観るべし。(追記2023.9.24:09:30)