442 公演情報 442」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    会場は素晴らしい設備でしたがー
    本当に構内入口からは遠い・・・
    長い直線道路がほんと長い
    さすがに滑走路と呼ばれるのに納得でした

    さて舞台セットにも期待はしたんだが
    その実はシンプルな長方形の箱を中央に置いたシンプルなものでした
    演者は4名で皆男性でした=頑張って長台詞覚えたりもしたんだなぁと
    感心しきりでしたが場面状況の説明が無く
    演じている場所はどこであるのかは
    台詞からの推測の域を出ず
    見せたいシーンを繋げているだけの感が強く出ていた
    全2幕 10分休憩をはさんだ2時間超えの作品

    ネタバレBOX

    おじさん的には学生さんだし
    星数もオマケはしたかったんだがー
    後半のかけて場所説明や時間経過における
    見せ方や説明不足が強く出ていて
    唐突なシーンの繋ぎに感じられてしまい
    感動も薄れさせられた思いが強くなった

    話としては
    ハワイの日本人コミューンからの徴兵組と
    アメリカ本土で周囲の目を気にしながらの生活を強いられていた
    本土徴兵組=各2名づづの4人で語られる
    戦前の生活から日本人収容施設内でのエピソード
    各戦場に出ての話と終戦後に生き残った二人の再会で終演となります

    2幕目の冒頭でモノクロの戦意高揚動画を流したり
    衣装とかも当時の雰囲気を醸していたりと頑張ってはいたけどー
    突撃銃が現代もので違和感が半端無かった
    ヘルメットとかも無いから
    今一つ戦争時の銃撃シーンが何ともといった感じでした
    台詞だけで説明してハンドガン程度で見せてればとか思えた
    まぁコルトガバメントなら名銃だし入手も簡単なのではとか感じた
    長身のアサルトライフル出すんなら
    らしい形をパイプと木とかスチロールで作れば
    色でらしく出来たのでは とかも思った

    ラストに俳優になりたかった子が
    顔の傷を見せて夢が潰えたというのに
    顔はメイクだったが
    より印象付けるのなら
    耳まで隠すような大きな眼帯とかにした方が
    遠くの客席からもインパクト強く見れたのにーとかも感じました

    同じ日本人ながら
    日系人だと日本系アメリカ人であるという
    アイディンティテイーを強く押し出して
    同じ先祖を持つ日本人と戦うという葛藤は
    スパッと切り捨てての見せ方は潔く分かりやすかった

    つくづくナレーションとか
    モノローグで場所や日時とかの
    状況説明が入って無かったのが残念
    せっかく舞台後ろにスクリーンが展開できるのだから
    シーン状況説明に背景写真などを投影してもよかったのではー
    とも考えられますね
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     必見! 華5つ☆。初日を拝見、行きはそれほどでもなかった雨が帰りには雷を伴った激しい雨、シャツ、ズボン、バッグ、靴下までずぶ濡れになって帰宅したが、観劇の満足感で報われた。脚本はうら若い女性、これだけ戦争の本質を掴んだ作品を書くとは! 心底感心した。リーフレットを拝見すると共同執筆とも取れるが主として一人が中心になって書かれているように思われる。
     当て書きをかなりしているということで役者4人のそれぞれの個性も生き、思春期を漸く終えた新兵たちのデリカシーも経験を積まぬ年代の男の背伸びや矛盾に対する鋭敏な感性も見事に表現された舞台である。戦争という不条理(この単語absurdeという単語を訳すのに難しい漢語を当てた結果広まったと聞いたこともある、馬鹿げたという意味も含む単語である)に対する真摯なそしてもっともな人間的論理が対置されて瑞々しく躍動している。見事である。観るべし。(追記2023.9.24:09:30)

    ネタバレBOX

     多少、日米開戦状況を知っている者なら聞いたことくらいあるだろう。日系アメリカ人志願兵によって結成された志願兵部隊、442の兵士の話である。板上は必要最小限の舞台美術。オープニングでは箱馬が中央にせり上がるように置かれ、最上部にラジオ(当然当時、アメリカで一般に使用されていたと思しきタイプ)がさりげなく置かれている。ほぼ、素舞台と言ってよい状態だ。因みにこの442部隊は、太平洋戦争突入の契機となった真珠湾攻撃を契機に結成されたが、冒頭で記した通り志願兵の部隊であり、志願の経緯には差別される側であったことが在る。
    序盤この経緯を本土で暮らしてきた若い2人の日系アメリカ人の対話やハワイ出身の矢張り若い幼馴染の日系アメリカ人との対話を通じて描いて行く。この時ラジオから流れるニュース等が極めて大きな役割を果たすという訳だ。この導入部の上手さは実に自然でこれ以上説得的な導入はあり得ないほど完璧である。然も同じ日系でも対白人に対しての意識が全く異なり、日系移民の比率が圧倒的に低い本土出身者は比率が3割ほどに達するハワイの某集落出身の2人から見ると日系としての誇りに欠け情けないと感じられる等同じ日系でも意識差があり、同一を装いたがる日本の本土社会とは異なる米国社会の在り様をこれも極めて自然に理解させる。対白人に対する態度は、米本土出身者とハワイ出身者で異なるものの、民族としてのアイデンティティーに関しては日系人は遠い故国・日本の出身地域の風習等を色濃く残すことで他国で暮らす時の縁(よすが)とする傾向が強い。(この傾向はどの民族にも言えることだ)ただ、現在でも海外でキチンと現地の人々と付き合う日本人は少ないがそのような生き方をした日本人なら、日本より遥かに多様で幅広く深い社会を体験的に知るのが普通である。序盤で被差別に抗する為と大きく纏められる彼らの志願動機が描かれる訳だが、中盤、後半では熾烈な戦闘の中で、当に生死を賭け身体は疲弊の極みに達し乍ら神経が苛立ち中々寝付けない夜を過ごすと同時に白人上官から苛烈な命令を受け従わざるを得ない軍法の下で命を落とし傷を負うと同時に、彼らの勇猛果敢が喧伝され著名になってゆく中で英雄というプロパガンダに巻き込まれつつ戦闘の中で培われた末端兵士としての、使い捨てられる実態を生きる個々の若者の、押さえても押さえきれない葛藤が描かれる。その様は以下のようなセリフに集約されている。体の半分千切れた兵士が望むことは、国の為なんかじゃない。助けて! 生きて帰りたい。大切な人、愛する人に会いたい! というような余りに切ない念である。
    脚本・演出:近藤彩夏さん、ヒデ役:大嶋優介くん、ベニー役:有賀大輔くん、
    レニー役:内藤怜歩くん、ケン役:田中凛くん。皆さん良い作品作りである。裏方の対応もグー。照明・音響も良い。

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