現象グラデーション 公演情報 Oi-SCALE「現象グラデーション」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     林さん、健康に気をつけて。函館山で夜を明かし、明け方山を下っていたら、チロンヌップを見た経験があります。
     By the way,別項でも書いた通り、解釈/・評価は観た者次第。知見やその人の持つイマジネーションや世界観の差で全く異なる評価になる。

    ネタバレBOX

     加担とは広辞苑電子版を引くと力を添え助けること、味方になること。というのが出てきた。まあ、一緒になって一つ或いは幾つかの障害に対して力を貸して目的を達する為の心的合意の実践ということになろうか。つまり、今作はOi-SCALE主催自身の窮地を物語っている。Covid-19に端を発した社会の迷走とこれらの迷走が増大させた迷妄はいまだに後を引いている。タダでさえこのようなしっちゃかめっちゃかの中で己が生死を彷徨うほどの大病をしたら? ヒトはその時、何をなし得、何をなし得ないであろうか? 主人公はOi-SCALE主催者自身である。登場人物はその姉(役)、少女の3名。メインは劇団を主宰している表現者である。表現する者が、殊に演劇というジャンルで表現する者が死線を彷徨うような体験を通して何を掴み、何を削ぐか? この問いは厳しいが断行せねばならぬ。下手をすれば時間は残り僅か、かも知れぬ。それが自分の生活空間そのものの中で起こったことか、歌舞く技術によって企まれたものであるかは観た者の判断である。何れを採るかは、己の知見と徹底的に正直に観たことを検証することからしか生まれまい。今作は作家と観客のこのような真剣勝負をその射程に収めている。この精神、描かれた世界が真であれ偽であれ天晴ではないか!

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    2023/08/31 19:31

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