ホテル・ミラクルThe Final 公演情報 feblaboプロデュース「ホテル・ミラクルThe Final」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     Stay ver.を拝見。短編作品のオムニバス。もう一つのヴァージョン、Rest ver.を含めHotel MiracleのTheater Miracleでの最終公演となる。拝見したStay ver.の演目は以下の通り。途中5分の休憩が入る。
    「噛痕と飛べ」「THE WORLD IS YONCHAN’s」「スーパーアニマル」「愛(がない)と平和」「最後の奇蹟」(追記2023.6.17)

    ネタバレBOX

     何れの作品も脚本作家が異なり結構大人のお色気や手練れと初心、年配と若者(思春期を含む)等の取り合わせの妙もあって面白いが、自分は「最後の奇蹟」が最も気に入った。
     登場人物は2人、中年の花火師とJKである。物語が展開するのはラブホで他の4作と変わらない。ところでこれだけ世の中が狂ってくると、まともな神経をしている人たちはもうとっくの昔に世の中に完全に嫌気がさし現在世の中を動かしている権力者や金持ちなど、所謂力のある者たちの施政や経済運営にはうんざりすることにすらすでにうんざりして、とっくに匙を投げてしまったように思われる。そしてそのように匙を投げる他なかった自分たちの無力と現実的効果は持たなかった幾つかの提案にも絶望し本当に魂の深い所では、人間の創り出してしまった地球環境の破壊に善処し得なかったのみならず、今作に描かれた結果を招いたヒトという地球上の食物連鎖最上位者の一員最後の務めとしてせめてその害を齎した我々自身と共に総てを無に帰することを希っていることまでは誤魔化すまいと脱出船搭乗を拒み為政者たちが更地にするこの地球に他の生きとし生けるものたちへの歪んだ愛情と自らの非力を罰する為に居残った。そんな2人が交わす最後の会話は、ヒトが死ぬ前に走馬灯のように見るという全人生のパノラマにも似て、今作で描かれた他の総ての作品の中で2人が各作品各々の登場人物として出会ってきた思い出として展開するが、それはこの劇場シアターミラクルが今月限りで閉館することと重なっているのは無論偶然ではあるまい。様々な念や人生の一齣、一齣を形にして届けてくれたこの劇場への劇場方、観客方双方の様々な想いも交錯している。願わくはこんなに素敵なシアターミラクルを創り長きに亘って運営してきた総てのスタッフが更に大きな箱に移って、また観客である我々に新たな観劇の機会を与えて下さることを願っている。長い間、素敵な時間を本当にありがとうございました。

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    2023/06/16 22:42

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