アンポテンツ 公演情報 劇団チャリT企画「アンポテンツ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    蟻協奏曲
    60年安保闘争をモチーフにした「トーソー」と「トツニュー」をめぐる不毛かつ不条理な茶番狂騒劇。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX



    物語は高い壁の中央に位置する扉のコッチ側でコンドーさんを待つホームレスの男女、買出しの女、ホームレスをペット化して世話を焼く鈴木、近隣の人々、アンポテンツ反対!と叫ぶたった3人のデモ隊らを絡ませながら、バカバカしくも緩いコメディだった。

    壁のアッチ側では銃撃戦のような音が響き門番がコッチ側を守っていると言いながらもアッチ側に位置する。アッチ側が現在どんな状況になってるかも解らないコッチ側の人間はコッチ側のマスコミの情報とコッチ側の味方だとホザク門番の言葉だけを鵜呑みにしてただただ蟻のように騒ぐ。まるで蟻協奏曲だ。無知な人間ほど無謀で、だけれど無知ほど強いものはない。

    やがてリュックの男が真実は見てみなければ解らない。と壁を乗り越えようとするも、高すぎてどうにもならない。男は門番だってコッチの敵かも知れない。アッチ側の新聞にはコッチ側の新聞と全く反対の事が書かれてあると言い出すが、その実、男はアッチ側を観た事がない。だから真実が見えない、思うだけの不条理はどうやら走れメロスのような不条理と同一なのだ。物語はナンセンスコメディのようでもあり、ブラックコメディのようでもある。登場する人間は巨大な壁に太刀打ちできない無力さが、やはり蟻のようで、蟻協奏曲さながらの舞台。笑

    面白いと思う。ワタクシは好みの舞台で弾けるように笑った。

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    2010/04/28 22:53

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