満足度★★★★★
血と肉のもっと奥深くにある美強烈に感覚を揺さぶる抽象。死だとか、恐怖だとか、絶望だとか、ゾッとするような極限の感覚を呼び覚ましてどん底を知らしめ、そこから一息に上へと反転していく。身体の重さを抱えたこの社会で生きる人への、原初的なエールのように感じた。音楽の要素は強かったが、それ以上にむしろ全体が一曲の音楽なのだと思う。なんというか、人間そのものを描いたクラッシックとでもいうのか。無数のいびつな慟哭がどこかで瞬間依り合わさっていく、まさに自分が切望している音楽の姿がそこにはあり、思わず涙が出た。
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2010/02/12 23:33
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