待ちぼうけの町 公演情報 劇団俳優座「待ちぼうけの町」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    コメントを忘れていた。だいぶ記憶が遠くなったが、思い出してみる。ある漁師町の居酒屋のママが主人公、記憶喪失の男がやって来る。遭難しかけて助かったと言い、顔を布で隠している。記憶はなくしているが、元漁師だったのか手作業が器用で男たちの役に立ち一目置かれている。やがて祭りの季節になり、神楽舞(のような踊り)の助っ人に動員された男は、要役を見事に踊りここでも喝采を浴びるが、そうした諸々と、彼が絵を描いている事から、居酒屋のママは震災で失った(と思っていた)夫の影を見る。リアルに考えれば夫であった男は顔を隠していようと体格や輪郭、そして声で判別できるはず、であるが、まあそうならない事情があるんだろうと仮定して見続けた。若者たちの間でも色恋沙汰で賑わしい。そして「夫」と確信するまでは、ママは自分に言い寄る些か俗物のきらいはあるが誠実さも見せる中年男に靡こうとしている。
    最終的に謎の男とママは遠い地で結ばれるが、これが単なる(震災を風景として利用した)ラブストーリーでなく、全編にわたって震災の影が人間風景に過っている。ディテイルには突っ込みたくなった記憶があるが、爽快なラストが払拭した。

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    2022/11/02 01:58

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