相対性理論
客席に着くと、客入れのBGMとして相対性理論が流れていた。
僕は初見の劇団の場合、判断の材料として客入れの曲から、観る。
2009年9月13日、公演タイトルは「片思い撲滅倶楽部」。
このチョイスに、にやける。
ハセガワアユムさんは僕と同年代(同い年?)
90年代を共に過ごした年代。
ぼくらの世代だ。90年代、ユースカルチャーのユーザーの中心だったぼくらは、全ての価値観を食い尽くして形骸化してしまったイナゴだ。
あの時代の死骸を、犯人である僕達は愛している。
この時代を表す言葉は一言でいい。
「虚無感」
僕達はこのネガティヴを心から楽しんでいた。
これをソリッドに描くのがoi-scaleの林灰二君で、
ウェットに描くのが僕だ。
ハセガワアユムがどう描くのか、期待が高まった。