満足度★★★
謎に引き込む女優2人の腕力
会場は地下の小さなカフェで、舞台は小さなダイニングと併設されたキッチン。実際に料理をして食べるシーンもあります。東京、大阪、福岡の3都市を2人芝居でまわるカフェ・ツアーなんて、いいアイデアだと思いました。
両親が死んでから7年間2人きりで生活してきた姉妹が、キューピー人形の姿をした“神様”に導かれて過去を回想していきます。登場人物は“美しい女(三坂恵美)と不細工な女(中村雪絵)”(←当日パンフレットではっきりと役名紹介。どちらが姉でどちらが妹かは明記なし)。片方が人間ではないかもしれないという意外な展開から、さらにそれをも覆す事実が現れます。
チラシの第一印象からきっとコメディなのだろうと思っていたら、全くそうではなく・・・これは残念でした。でも、予想外の出来事が次々に起こって、目の前の人物が誰なのかがわからなくなり、小さな食卓に漂う空気がドラスティックに変わっていく感覚は、とても演劇的で面白かったです。
女優さんも堂々とした演技を見せてくださいました。歌うシーンでは、お2人ともお腹からしっかり声が出ていてお上手でした。
チケットが飛行機の切符のデザインになっており、開演前におしぼりを手渡しでもらったり。これからフライトをする気分を素敵に演出してくださいました。