たぶん きっと おそらく ゾンビ  公演情報 トツゲキ倶楽部「たぶん きっと おそらく ゾンビ 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     開演前には1960年代に流行ったグループサウンズの曲やヒット曲が流れ、ホリゾントの左側コーナー辺りにCDに青い光を当てたような映像がリズミカルに踊っている。出捌けは下手側壁に2カ所、換気の為もあって劇場入口を閉めずに公演しているので劇場入り口も出捌けに用いて3カ所。
     板上は、下手奥のコーナー部分に正方形の平台を据え、コーナー部分に平台と異なる色の1辺50㎝程のマット。上手ホリゾントの手前にパイプ椅子3脚。マットはクローゼットを表しているが、本番前の稽古という設定なのでクローゼットに壁は無く素通しである。
     明転すると前説と称して役者が登場するが、通常と異なり、そのまま本編に続いてゆくという変則的な開幕。(追記2.25 02時52分)

    ネタバレBOX


     さて今作では2回も公演を中止せざるを得ず、遂に劇団解散という苦渋の決断に追い込まれた小劇場劇団の最終公演初日の模様が描かれる。言う迄もあるまいが役者をやっている人々は、演劇が好きで好きでたまらない。そんな役者魂が貧しさや結婚、年取った親の世話等止むに止まれぬ事情から、生身に鑢を当てられるように削られ引き剥がされて役者の道を断念する者も現れる。ところが三十路を越えても、結婚に関するイヤミを散々謂われても本気で芝居を続けようとする意志を持つ女優の覚悟に対し、諸般の事情から役者を諦めたものの、矢張り演劇界からは足を洗えない先輩との息詰まる対決シーンで生涯夢を貫くことの難しさを描いた挿話を含め、よくある劇団員や客演の役者を含めての恋バナ、また恋が複雑に絡み合うXXタラシ関連のあれやこれや。噂が噂を呼びあちこちに飛び火して事実とは異なる噂話が独り歩きし始めることによる脱線・誤解に起因するあれこれ。表面的に描かれていることは、このようなストリームと彼女と大喧嘩の後、行方不明の出演者の穴埋め問題、電車の運行停止の原因不明瞭や一時的な通信遮断もあり様々な噂や不確定要素が原因となった疑心暗鬼。迫る初日開演時刻にも拘わらず行方不明の出演者からの連絡も無いことが原因の宙づり状態。そんな五里霧中の役者達を襲うのは電車が止まっている原因はゾンビが現れ、人々を襲っていることだとの情報。メンバーの自殺指向と自殺した場合ゾンビになってしまうことに対する対応等々が加わり、錯綜する情報と迫る開演時刻という切羽詰まった状況。公演の開始時刻を遅らせるか、公演延期或は中止にするか。そもそも公演が打てるか否かの判断も、判断材料が確かであるとは言い切れない以上難しい。刻々と過ぎ行く時間。決死の覚悟でどうなっているのかを確かめに行くタイムリーパー。ゾンビが物凄い勢いで増え続けていることは確認できた。だが、逃げ出すチャンスの最後と思える時になってタイムリーパーが時間を移動できる最終回を迎えてしまった。公演が出来る状態では無い。劇場周りにもゾンビが集まって来て彼らの発する悍ましい音が迫る。何としても生き延び、公演は延期して再起を期す以外に道は無い。ゾンビの動作は鈍く誰かが囮になって他の者を逃がす他は無い。囮になる者を決める為籤を引いた。
     By the way、何故今作は、こんな形で始まったのか? 今作のタイトルの何とも言えない曖昧さが出て来る必然性は何か? 今作の本当の主人公は誰なのか? 等々ちょっと視点を変えて見てみると今作の本当の狙いが透けて見えるように思う。その上で今作を観るなら我々が日々暮らし体験している鵺的世界の中心を為す本質、虚という恐るべき欺瞞装置が見えてくるのではないか? 

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    2022/02/24 22:58

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  • 皆さま
    ハンダラです。追記完了しました。
    ご笑覧下さい。

    2022/02/25 02:55

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