実演鑑賞
満足度★★★★
#毛利悟巳 さん
#新田佑梨 さん
#矢部祥太 さん
#小野晃太朗 さん
観客は観たもの聴いたものを、何にでも当てはめて考えることができる。演劇とはそういうモノなのだろう。だから、コレでイイのだろう。
メタファーに次ぐメタファー。何かを意味しているのだろうし、かもしれないし、ではないのかもしれないけれど、そうでないとすると、理解しようとすることを脇に置いてしまったことや、理解が追いつかないいたたまれなさを棚に上げてしまったことは、ココアが無い以上に行き場が無い。
話をすることを目的とした話すための話は、話したいことではなく義務であり労働でもあるのかもしれない。そこから派生していく不自然な会話は不自然な過去の行動を導き、フゥ〜ンと納得できるほどに彼等は誰で何者なのか何を議論しているのかを掴むことができず袋小路。会話の不自然さはまるでアンドロイド。
人はこれまでもこれからも、目に見えないものを恐れて畏れて、大切にする。いつだって自分のことを言葉にするのは難しい。人生は辛く苦しい旅であるのかもしれないけれど、そうでないかもしれないし、そうでないと願い、そうではないと信じたい。
わが人生は何に追いかけられているだろうか。何を負い生きているのだろうか。
毛利さんは今作でも違わず眩しかった。
新田さんがこれまでとは別人のようで、ミステリアスな新しい魅力を纏った。