『おやしらず』 公演情報 午前の紅茶「『おやしらず』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

     板中央にパイプ椅子4脚がキチンと並べられている、背凭れは無論ホリゾントの側だ。出吐けは上手・下手そのぞれの1カ所。その袖の各々はクロスで目隠しがされている。出演者は総て若いという印象を持った。20代前半、大学生だろうか。

    ネタバレBOX


     原案を女性が提示したものに負っており、脚本は劇団の専門部署が担った模様だ。内容的には決して悪くない。然しどのような世界を描くのか具体性に欠けている。原因はタイトルにも現れているが、"親知らず″がWミーニングであることがぼんやり示唆されてはいるものの、それがタイトルとして作品全体の象徴になる程の強度も、何等かの必然性をも惹起しないことだろう。つまり作品世界の設定自体が曖昧なのだ。脚本化する段階でこの点を詰め切れなかったことが最大の欠点だ。また、演出でキチンとダメ出しができていないように思えた。同世代、而も大学生で演劇部ということであれば仲間内の関係が悪くなるとか人間関係の問題を懸念してキチンとダメ出しが出来ないことも考えられるが、もしそうであるならそんなことは関係ない。演出の才能が有る者がその役割を担えば良く、出演陣は演出の駄目出しを尊重すべきである。何となれば、何故演じているのかを考えてみれば自ずと答えは見えてこよう。観客に届ける為では無かったのか? 其の為にこそ、裏方、(原案を含め)脚本家、演出家、役者は一丸となって創作に励んできたのではなかったか。先ずはそこから始めて欲しい。

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    2021/10/06 18:22

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