灯に佇む 公演情報 名取事務所「灯に佇む」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    名取事務所公演の外れ率はかなり低い。別役作品、海外戯曲、韓国系戯曲と幾つか系統があるが、今回は日本人による新作(書き下しか)。内藤裕子作演出舞台は昨年、「やっと初めて」本拠地・演劇集団円のを観て感じ入った所であったが、本作にも当てられた。下北沢B1の前列からはほぼ同じ目線の高さで、手を伸ばせば届く場所にも役者がいて芝居の世界を作る。二代続く診療所が舞台。最小限の登場人物が効果的に各役割を担って簡素ながら饒舌で余白もありながらきっちり伏線はさらう、台詞と演技が心地よい時間であった。
    一診療所という医療現場での出来事を描きながら、「何のための医療・医学か」の問いにまでテーマが及ぶ。「生きること」について考える事になる。そして制度が絶対ではない事も仄めかされる。この視点は現在の問題にも通じる。うまい。

    0

    2021/09/30 02:35

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大