期待度♪♪♪♪♪
演ずる錬肉工房は今年創立50周年を迎えた老舗だ。能を現代に開き活かすことを半世紀実践してきた。今までの集大成を1989年に開始した現代能楽集の新作として発表することになった。今作は、「青い鳥」で有名なメーテルリンクの作品だが、童話と異なりベケットの「En attendant Godot」の先駆的作品と称されるという。これだけでも観る価値がありそうだが、この原作にはこの世とあの世の関わりが決定的な意味を持つ。そして、これこそ能の表現形式ではないか! 時は今、どんな凡人と雖も死の徘徊を身近に感じるこの頃、観る者にとっても実感し易い作品なのではないか。