第14回 シアターΧ 国際舞台芸術祭2020 公演情報 シアターX(カイ)「第14回 シアターΧ 国際舞台芸術祭2020」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    第14回シアターX国際舞台芸術祭2020 3日目 2020.6.21 14時半 艘評価☆3つ

    ネタバレBOX


     3日目も、出演は3組。出演順にⅠ:渡邊翼くん。タイトルは「導き」、誕生を迎えて26歳の青年である。洞窟のような空間に水の垂れる音を音響効果としてかなり長時間用いた。港 千尋 さんの洞窟に関するアルケオロジーがふと頭をかすめたが、渡邊くんのイマジネイションは、可成り素直なものであり、日本の男性の子供っぽさに驚かされつつ拝見していた。終盤、ダンスのみで表されるべき表現に台詞が露骨に入っていることから、ダンス等言語によらぬ表現をベースにする表現者を目指すのか、或は芝居の役者を目指すのか未だ決めかねているという感触を得た。日本の男子は、海外の同年輩と比べて極めて幼稚。もっと世界と向き合って己の頭で考え、行動を決定して欲しいものである。評価3

    Ⅱ:今村よしこさん、タイトルは「cell」。cellは無論、細胞のcellであろう。無論、刑務所の独房や僧院・修道院などの独居室も表せば、党の細胞なども表すがメインテーマが生き物の物語だから、最初の解で間違いあるまい。ところで取り敢えず余程のハネッカエリでない限り、敗戦以降日本の男は戦争に関わって殺人を経験したり殺されそうになったことは殆ど無いから良いか悪いかは別にして余り突き詰めて生命を考えたことは無かろう。生命を真剣に考えなければならないのは、逆説的だが死と向き合った場合である。別に戦争でなくとも喧嘩坊主で命懸けの喧嘩を何度もやった奴ならこの辺りの事情は体得しており、無論それなりに大人である。これに対して女性は、赤ちゃん、幼女、少女、娘、女性と年齢を重ねる毎に身体自体が大きく変わるから、その中で体得してゆく精神の成長ものんべんだらりの男などより遥かに進んでいる。そんなこともあってか、本日3名の演者の中では、最も説得力のあるパフォーマンスであった。評価4

    Ⅲ:ヤンバル小太郎氏、タイトルは「聖蛇ハブに聞く、命❕」この方、ソロダンスなのに自分の演じる身体パフォーマンスの武器は何処にあり、それが観客にとってどのような意味或は何らかの提起乃至はイマージュの喚起ができるのかを全く考えていないようである。即ち戦略・戦術が欠けているのである。金も演出家も無しでソロで踊るのであれば自ら演出をするのは当たり前。そも、このタイトルの“聞く”は、正しくは“訊く”ではないのか? アフタートークで見せた身体表現には、武術を学んだ者の持つ鋭い動きが見られたものの、自らが表現する者として立つ為に考えなければならないことが殆ど欠落しているように思われた。表現する者は、常に意識を欹てていなければならない。生き・目覚めている間、意識が常に目覚めていること、それこそ表現する者の第一の資格である。猛省されたい。評価2

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    2020/06/22 17:13

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