野外劇 吾輩は猫である 公演情報 東京芸術劇場「野外劇 吾輩は猫である」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

     ふにゃ。

    ネタバレBOX

     官主導の公演らしい。下らないことをいちいち確かめるつもりもないから“らしい”としている。何れにせよ、本質的な失敗は、手前は何なのか? を実存レベルで問い直していない点にある。だからこそ、このような演出家を選び、結果、焦点を結ばぬ演出になったということは否めないと判断する。
     原作は言わずと知れた漱石の「吾輩・・」である。2点リーダーにしたのは、無論アイロニーだ。原作を換骨奪胎したとは言い難く、換骨脱退と意味不明な結果に終わらせている。唯一評価すべきは、ちょっと好意的に観るならば漱石が最終的に至りついたと言われる“則天去私”に絡めたであろう個性が強くなりすぎて人間関係そのものが窮屈になったと呟く科白が入っていることだけだ。あとは、折角、にゃこが人間というアホな存在をおちょくっているのに、人口に膾炙した漱石の胃に関する話に終始し、追跡症については、その定かならぬ夢的事象で表現したつもりになっているかもしれないが、切れが無い。表現する者として自立する意志があるなら、何故たかだか官におもねるのか? とは思う。官等所詮その程度のものとして、殊に日本のそれはㇾべルが低すぎる。おもねた時点で終わりである。

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    2019/10/27 22:46

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