Pickaroon!【クチコミ待ってます!次回東京公演は10月!】 公演情報 壱劇屋「Pickaroon!【クチコミ待ってます!次回東京公演は10月!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     殊に気に入った役者は男虎役、伊武役、佐久間役。力石役。追記2019.7.27

    ネタバレBOX

     脚本は極めて本質的な為政者の持つ政治性即ち臣民操作と非人間性を見事に描きつつ、エンターテイメントとしても高い質を保っている。というのは、七人の盗賊たちの衣装が見事で誰の衣装をとっても何れも歌舞伎者が着そうな派手で洒落たものばかり。舞台美術も凝っており、見応え十分な上に殺陣が結構入るのだがスピーディーな動きと身体能力の高さを随所で見せてくれる。
     盗賊七人各々の持つ武器、闘い方も見所である。自分は結構シナリオの出来を重く見る方だが、骨太で完成度の高いシナリオであると感じるのは、例えば宮廷の宮という位置にある者は本当は非在だ。という視点などに現れてくる。確かロラン・バルトが「表徴の帝国」で書いていたことに日本文化というのは中心に空虚がある、ということであった。東京のど真ん中にある皇居、実質空間としては、殆どが庭、即ち空間的には“虚”であることを衝いた鋭い指摘であった。為政者としては、この認識が正しかろう。丁度、それは国家という幻想が責任無化の為のシステムでしかないのと同義である。であればこそ裕仁は「朕は国家なり」と言い募ることが可能であった訳であり、敗戦迄唯一の主権者であったにも拘わらず、戦争責任を平気で逃れていたのだと言わざるを得まい。と同時に彼自身戦争責任を問われることが不思議でならなかったのだろう。何故なら虚でしかないのだから。

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    2019/07/27 03:15

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  • みなさま
    ハンダラです。追記しておきました。ラストはちょっとエンタメ的ではありませんが、悪しからず。

    2019/07/27 22:45

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