アシュラ 公演情報 平熱43度「アシュラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

     キャストを態々3組に分けて演じる意味が良く分からない。一応、1人2役、小道具なし、瞬時の場転がウリらしいが。“阿”を観劇。

    ネタバレBOX

     説明文からも分かる通り、基本的には例えば「ウェストサイドストーリー」のように「ロミ・ジュリ」の翻案と言って良いストーリー展開だから、筋についてゆくことは容易い。然し自分には引っ掛かる点があった。演劇は金が掛かる。それを回収しようということなのか、コマーシャリズムと創作サイドの間に齟齬があって、このような形の上演になったのではないか? と節々で感じたからである。ファーストシーンはラボで事故が起きるシーンなのだが、誰一人白衣を着ていないどころか、ブルゾンというスタイル。あり得ない。ましてこのラボは、遺伝子操作によって新たな細菌兵器を作る為のラボである。スクリーンがあるのだから、着替えが間に合わないのなら、予め映像を撮っておいてスクリーンえ流せば良い話。この時点で演出に大きな疑問を感じた。また、役者数が少ないので1人2役をやる場面が多いのだが、衣装をリバーシブルにしたり、何らかの印を着脱して(マジックテープを使えば簡単)人物の差異を示すなどの簡単な工夫も採らずに矢鱈場転を繰り返すので、演じ分けがスムースに行っていれば兎も角、それも出来ていないと、展開がワヤになる。オープニング早々、奥のスクリーンにダンスをしている役者名が投影されて役者紹介が為されるのだが、役者に当たるピンスポ以外にもライトが点くのでスクリーン上の役者名が目立たない。しょっぱな、こんな演出を見せられてはゲンナリしてしまう、といったこともあって脚本自体は悪くないのだがシラケてしまった。興業サイドと創作サイドが上手くいっていないのかも知れないが、そんなことも考えてしまう舞台づくりであった。

    0

    2019/07/04 23:14

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大