かげつみのツミ 公演情報 おぼんろ「かげつみのツミ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     3種類の変わり餡入りどら焼きにゃ~~~~(華4つ☆)

    ネタバレBOX

     おぼんろ幕間の物語とされる今作、外部出演者のパフォーマンスレヴェルの高いことに驚かされる。バトンを操る妙技の見事さは、当に体の一部としてバトンが動く。自分も野毛の大道芸を仕掛けた人物とは既に何十年来の知己ではあり、彼はフランスで教えていた日本人であるから未だに野毛の大道芸にはフランスの芸人が多く集まる。自分自身もフランスで暮らしていたから大道芸は至る所で見て来たが、これほど見事なバトンの妙技を見たのは初めてである。この他、天井から吊り下げた布を己の身体だけを用いて体操ともダンスとも取れるパフォーマンスをしながら登り、降りてくる身体表現では、床にネットやマットの防護施設も無い中で、緊張した演技が展開され、一瞬たりとも目を離せない。狭い空間の中で、身体の柔軟性だけを武器に踊られるダンスや、切れのあるダンスを披露してくれるダンサーらの演技も見事である。
     このほか、いつもの語り部、4人。殊に類稀なほど他人を惹き付ける魅力を持つ女優、わかばやし めぐみさんの登場シーンは、カリスマ性さえ感じさせる。他に、白い着ぐるみの???たちが、裏周りの案内だの、本編中、様々なシーンでの雑事に登場して可愛らしさを醸し出しており、中々効果的。そういえば、中国、四川省で体中真っ白な野生パンダが設置カメラに写っていたというニュースがあった。
     ところで、今作、丁度どら焼きのような構成で餡の部分が3つの別の物語になっており、観客は、???(=キュルタムにゃ。後ろで解説してるのも、最初???なのも、にゃこが丸まって遊んでるんだにゃ~~~~)達に先導されて各々の物語が演じられる場所に移動して個々の物語を観るので餡の種類によって観る内容が異なる。つまり皮の部分(最初と最後)だけが観客全員が共有する部分であり、餡の部分は、粒餡、漉し餡、チーズ等で食感も味も全く異なると考えられるのであるが、自分は、体験箇所しか知らないので、こういう想像をし、それは作家の狙いでもあるハズである。
     脚本に関しては、導入部がマンネリ化しつつあるようにも思う。無論、細かな部分では新たな創意工夫もみられるのだが、これだけ世の中が狂いまくってくると、善意と素直さだけではなく、別次元の要素を織り込めれば、層の異なる観客層へも広がる可能性があるだろう。無論、今迄贔屓にしてくれた観客への配慮も必要だから一概には言えないが考えてみて欲しい。今作だけではなく、おぼんろの作品にはいつもアンビヴァレンツが内包されているが、作家にはもう一段地獄の階段を下りての視座を期待したいのである。
     演出では、ハイライトシーンで天井からミラーボールが降りてくる等細かいが効果的な配慮が為されており気に入った。

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    2019/05/28 14:26

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  • みなさま
     出掛けに急いで書いてアップしたので、表記に過ちがありました。申し訳ありません。訂正しておきました。キュルタムについての悪戯も解説しておきました。
                                    ハンダラ 拝

    2019/05/28 22:17

     休演日、ゆっくり休んで下さいね。
                 ハンダラ 拝

    2019/05/28 14:28

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