疚愛 – ALL OF THE HARASSMENTS 公演情報 ナイーブスカンパニー「疚愛 – ALL OF THE HARASSMENTS」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     板中央奥に両袖机。椅子は革製の豪華なもの。両袖机の下手に斜めに置かれた書記用サイズの机。こちらは秘書が使っているもので椅子も粗末だ。両袖机の上には黒電話器が載っている。更に机の脇には、木製の椅子一脚。

    ネタバレBOX


     中盤迄、つか こうへいの「熱海殺人事件」と“べしゃり”や演出がカブル形で展開するので、パロディーというよりパクリかと思いつつ見ていたのだが、モテオ君役の心九郎、彼の同棲相手であるいつみとの愛の軋みが作家のオリジナリティーで満たされ、つかと格闘していることが見て取れてからは、俄然面白くなった。この時、いつみを演じた女優さん、日向 みおさんの演技が素晴らしい。(因みに今作で彼女は三つの役を演じている)
     心九郎の考える愛の形はあくまでセクシュアルな関係であり、曜日毎に床を共にする女は異なる。それに対していつみの愛は、羞恥心と控え目で待ち焦がれる、可也ナイーブでプラトニックな側面を含む。テレサ・テンの歌で歌われるような可憐な女性のそれである所が奥ゆかしく、可愛い。
     総理大臣の金之助は、おかまという設定で、心九郎を愛しているのだが、本当は、彼と一緒に居ることで幸せを感じることのできる己を愛している。即ち愛とは自己愛が他者にシンクロナイズすることだとの認識に辿り着く。心九郎の名はシンクロと響き合っている訳だ。このような形でしか愛を形成できない所に、日本人にありがちなある種の愛の形が現れているのかも知れない。ナルシシズムと言ってしまえばそれまでなのだが、そのような表現では味気ないので、ここでの表現はこのようになっているのだろう。断腸の思いで別れるのだし。
     中心になる役者3人の熱演がグー。

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    2019/02/24 14:07

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