AFTER塩原JUNCTION 公演情報 塩原俊之自主企画興行「AFTER塩原JUNCTION」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アガリスクエンターテイメントを休団中の塩原俊之氏による個人興行。
    3本のオムニバスで、すべて再演。
    「笑いの太字」を除く初見の2本は「雰囲気を楽しむ」感じで重さがなかったのが残念。
    どちらか1本はもっと示唆に富んだり、胸を抉られるようなものだったりして欲しかったかな。

    ネタバレBOX

    「笑いの太字」(塩原俊之/淺越岳人)

    三谷幸喜「笑いの大学」を題材にしたアガリスクの屁理屈演劇。
    初演では熊谷/前田の女性コンビで見たので、キャストとしては初見。
    男性だけにパワフル。飛び散る汗その他。
    約50分まくしたてまくる演目なので、よく覚えられるなー、という気も。
    見ていて、「どういうオチだったっけ?」って忘れてたけど、見ながら思い出す感じで。
    元々キレイに纏まってスッキリ、という感じのお話ではないです。

    「天気予報を見ない派」(塩原俊之/松本みゆき)

    再演だけど初見。
    同窓会と偽られて、元・彼女宅に呼び出された元・彼氏。
    そこで過ごすしばらくの間のお話。
    タイトルは、途中で買い物に出た彼女が雨に降られ、彼氏に「天気予報で雨降るって言ってたじゃん」に
    対する応答から。
    彼女はちょっと不思議ちゃんというか、無軌道な発言・態度・振る舞いが目立つ。
    彼女は別れた後、結婚して、離婚したらしい。
    「私たち、ヨリ戻そうか?」
    「いや、やっぱり良い。あなたは寂しさを処理できる人だから」
    「気が向いたら会う。そういう関係が良いんじゃないかな?」
    どうしたいんだろう。
    アフタートークで、「傷付きたくない、自信がない」みたいな話が出ていたけど、
    タイトルからは、「かっちりしたことが苦手で、遊びがあるのが好きなのかな」と思った。
    天気予報を見るような生き方はつまらない。たまに荒天に見舞われ、たまに望外の晴天に恵まれ、そういう風に生きていきたいのかな、と。

    「いまこそわかれめ」(塩原俊之/大和田あずさ)

    こちらも再演だけど初見。
    喫茶店で先に待つ制服姿の女の子。そこに現れる制服姿の男の子。
    どうやら高校の卒業式の後らしい。
    二人は「仰げば尊し」の歌詞の意味を論じつつ過ごす。
    最後に、「卒業」がテーマに。どうやら、彼女はもう生きていない存在のようだ。
    お互いがお互いに依存しているからこそ、会えなくなることが惜しいからこそ、もう1年、もう1年と会うことに。
    「だから卒業しよう?」と、別れる。

    劇中のセリフでは何も具体的には語られていない。
    後から、メニューが渡されるのも男の子だけ、注文するのも、飲み物が置かれるのも男の子の方だけ。
    女の子が注文したコーヒーも男の子が女の子の前に移動させる。
    そうか、そういうことか。と気づく。
    そんなお話。

    女の子が去った後、男の子が「そんな苦汁みてーなもん」と表現した、女の子が注文したコーヒーを飲んで、「俺、コーヒー飲んでる」と呟くのだが……

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    2019/02/19 18:09

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