昔の女 (ドイツ) 公演情報 新国立劇場「昔の女 (ドイツ)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    いやぁー怖かった。時間軸が前後するサイコ・サスペンス。ショッキング描写も凝ってます。
    ドイツの本だそうですが、演出の倉持裕(劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」主宰)さんの作品世界にとっても似てます。
    PPPの倉持さんと西田尚美さん(白い巨塔、秘密の花園)、ちすんさん(一度聞いたら絶対忘れられない名前です。超星神グランセイザー、何日君再来?イツノヒカキミカエル?)が好きで観ることにしました。

    引っ越し前日の夫婦のもとに、突如、夫の24年前の恋人ロミー・フォークトレンダーが訪れた。
    あの日の約束「永遠の愛の誓い」を信じて。
    そして、このときから、平凡な夫婦と息子、その恋人に「恐怖」が降りかかった…。

    数分前、数分後、数時間前、数時間後、と畳み掛けるように時間が前後する展開が興味深い。
    映画と違って、その場で役者が瞬時にして感情を入れ替えて演じる様が、役者さんには難しいでしょうが、観ていて面白い。
    繰り返し演じられる場面も、繰り返されていることも念頭においたうえで、違って演じられたりします。

    最初から中盤までは普通の流れなのですが・・・

    ネタバレBOX

    息子を殺したあたりから徐々に恐怖が強くなっていき、ついには…
    それにしてもラスト、そこまでいくか、とびっくりします。
    炎上する女性の表現が、当然火を使っていないのにリアルで迫力がありました。

    西田尚美さんは、ドラマなどでの私のこれまでのイメージとは違った、サイコな女性役。
    表情から、まったく違っていてロミーそのもの。
    ちすんさんは進行役でもありながら、昔の女と父親の若い時と相対する位置づけで、ロミーの過去でもあるように思わせてうまい。
    それにしても、一番普通な役の七瀬なつみさんのせりふ「くされ○○○」のインパクトはやはり強い。
    しかも2度も。
    普通の芝居に突然出てくると効果的です。

    この「ロミー・フォークトレンダー」、キャラが立ってます。
    似た存在がどこかにあったような・・・と思ったら「富江」でした・・・。
    ドイツ近代演劇に「富江」を見た。^^;)

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    2009/03/23 13:54

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