満足度★★★★
鑑賞日2018/12/14 (金) 19:00
「少女地獄」3編を個別に演じるのかと思っていたのですが、「何でも無い」に「殺人リレー」と「火星の女」を微妙に関わらせて包み込むような作品。なので、「何でも無い」から始まり、「何でも無い」で終わることから、姫草ユリ子と臼杵夫妻の余韻が濃く、奥田努の怪奇さでぐいぐい引っ張る「殺人リレー」はともかく。「火星の女」の話の輪郭が見えにくい。
しかし、「火星の女」のエピソードを挟み込むことで、うまくバランスを取っていることも事実で、「殺人リレー」「火星の女」が、切ないラブストーリになっているところが、「何でも無い」の虚無的な内容を、ちょっと温かみを感じる(と言っても、かなりつらい話ではあるのだけれど)作品に変容させている。