時代絵巻AsH 其ノ拾参『紫雲〜しののめ〜』 公演情報 時代絵巻 AsH「時代絵巻AsH 其ノ拾参『紫雲〜しののめ〜』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     先週に引き続き、異なる物語に挑んでいる役者さん達の疲れは大変なものであろうが、怪我に気をつけて楽迄走って頂ければ。ご健勝、ご健闘を祈る。(以上を勘案して☆5つ)

    ネタバレBOX

     奥州藤原氏、義経、弁慶らに対し、兄頼朝、側近・梶原景時、和田義盛らと梁塵秘抄に現れる“遊びせむとや生まれけむ”や“舞え舞えかたつむり”の文句と共にに頼朝をして恐るべき人物と評させた院・後白河が謂わば陰の為政者として回した鎌倉幕府成立間近、平家滅亡の時代の英雄、豪傑、智者、陰謀家、孤独な為政者らの紡ぐ人間模様。
     人の情けは、非情な歴史の仮借なき必然の中で如何に身悶え、而も無惨に費えるのみであるのか、この理が最も良く分かっているのが、凋落する者の最後の精神的輝きを放とうとした日本版ダンディー&ニヒリストたる後白河であったと観た。その意味で院が画策した通り、頼朝も義経もそして奥州藤原氏も動かされたとみて良かろう。無論、歴史の教えるところでは1192年には、頼朝が鎌倉幕府を開き長い武家政権の礎を築いたのであるが、この趨勢を読み切り己を天皇制に纏わる最後の王として振る舞った院の孤独もまた、隠れた今作の主題であろう。
     物語のメンタルな部分に関しては他のコリッチメンバーが書くであろうから、自分は以上の観点から書いておく。

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    2018/12/13 11:44

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