オイディプス=罪名 公演情報 クリム=カルム「オイディプス=罪名」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     会場は地下ではなく、1階画廊の奥。気をつけられたい。
     

    ネタバレBOX

     さて、、、会場に入ると、タダでさえ鰻の寝床のような空間は入り口から見て、丁度部屋の背骨の辺りに幅の狭い陳列台が設けられ、観客はこの陳列台の左右に背を向けて座る。一番観易いのは座った正面方向だから最も多くの時間正面の演技を観ることになるが、そこはそれ、無論、キチンと演出と今作の主張としての物語分割及びギリシャ古典劇の大傑作と現代日本の我らの暮らし(より正確には昏しか?)にことよせた翻案が演じられる仕組みだ。もっと予算があれば、更に効果的な見方ができる場所に観客席を設けることができたのは、演出家も重々承知しているが現実に費用捻出は難しい。そこで基本的なギリシャ建築のイメージ、白で壁面などは統一され、陳列台の上にはアルキメデスのなどギリシャの知恵を示す小さな模型が展示されている他、登場する役者達の大きな写真パネルが壁に取り付けられている。演ずるのは総て女優。衣装は黒のパンタロンに黒の上着を基本としている。これは無論、演劇というものが総て役者の身体性を通して表現されてきた媒体という歴史を、身体性を通して繋ぐという今作の基本姿勢と本質を重視する芝居創りに根を持つと観た。入り口から見て右が、古典としての悲劇を中心に、そして左側では、現代日本を意図した翻案が上演されるが、役者達は時に同じ役回りで、時に異なる役回りで双方の空間に移動するから、過去と現在、そして原作を一旦解体して再構成することで、恐らく今迄誰もやらなかったソフォクレスの新たな読み方・見方も提示している。これは画期的なことだ。会場でチケット代わりに配られる小品は、観客参加への誘いとみることもできる。女優の足首辺りにも注目して欲しい。粋で本質的、而も極めてお洒落な工夫と細かい所にまで神経を行き渡らせた今作の姿勢を見ることができよう。女優達の演技も熱演である。

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    2018/12/02 13:13

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