THE SHOW MUST GO ON !! 公演情報 劇団天動虫「THE SHOW MUST GO ON !!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     出雲の阿国は元々“ややこおどり”などを演じながら、諸国を回って居た訳だが、1603年京都は北野天満宮境内で当時流行った傾奇者の風俗を取り入れた“かぶき踊り”を披露して人気を博した。

    ネタバレBOX

    これが歌舞伎の発祥と謂われる阿国歌舞伎の史実ということだが、今作は、無論このようなことは換骨奪胎している。以下今作についてである。
     先ずは、板上造作から、移動可能な厨子のような函が設えてある。表・裏で若干差がある。片側は襖のように両開きにできる扉がついており、其の奥は人が隠れられるほどの空間を為して反対側に繋がる。反対側は、謂わば屏風のように折り曲げ可能になっている。この表裏を土台ごと動かして適宜使い分ける。時に、小屋の舞台として、時に何らかの建物として。この他、下手客席側と上手側壁際に板から腰の高さ辺り迄上げた小さなスペースを設けてあるが、大道具は以上である。
     作品内容についてはタイトルが示している通り。但し、各々のキャラが演じる内容が謂わば一種の演劇論となっており、その相克として観ることもできる。また瓦版が座に与える影響を書き込むことで、メディアの影響力やメディアリテラシーを考えさせる点でも興味深い脚本になっていると同時に、キャラの各々が為すべきことを最後まで追求する姿勢を示すことによって、人としてのレゾンデートルを示唆し、責任と倫理迄考えさせる作品になっている。エンターテインメントとしての展開も面白い。実際、話がどのように展開するかは観てのお楽しみだ。役者では、瓦版屋(上手い)、六(一所懸命で好感が持てる)、代書屋(味がある)、光悦(ディレッタントとしての意地)を演じた役者さんが気に入った。

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    2018/07/12 12:10

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  • 皆さま
    一応、ネタバレは基本的にしない形でアップしておきました。
    ご笑覧ください。
                         ハンダラ 拝

    2018/07/12 12:12

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