ボーダーリング 公演情報 やみ・あがりシアター「ボーダーリング」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     やみ・あがり、今回は婚活する忍者を中心に、人生の墓場、結婚への助走を描く。

    ネタバレBOX

    劇団本公演としては「スピークイージー」が、前作ということになるが、実際には3月に劇小劇場で3月に上演された60分もの「とんぷく虫」が間にある。シナリオ、演出の妙でいえば、やみ・あがりが優勝と思っていたのだが、東北から強力なミサイルが飛んできた。観客の乗せ方、役者の身体能力の高さとそれを利用したある意味バカバカしさ、そして脚本と原作(太宰治「走れメロス」)のマッチングの素晴らしさ等々で水をあけられ残念ながら2位に終わったことを教訓に、今作では知に走る傾向に敢えて歯止めを掛け、役者のキャスティングにも身体強健という要素を入れて選んでいる点、また今作終演部での婚活ベテラン二人の掛け合いで結婚するのに理性が邪魔であること、寧ろ勢いや、何気ないきっかけの方が、遥かに目的を遂げ易いことなどが了解され、これが実践されることになる経緯を描くことで、理に走り、知的比重が高かったこれまでの作品群に対する乗り越えを今作で果たしていると見ることが可能である。評者の指摘を頭の中で理解するのみでなく、すぐさまこのように作品に反映させることのできるフレキシビリティーと頭の柔らかさ、実践への適応力の高さは流石である。
     無論、やみ・あがり独自の発想や展開力が殺されている訳ではない。単に制御され、より高度なレベルで統御されているだけだ。

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    2018/06/09 01:56

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  •  楽まで駆け抜けてください。
            ハンダラ 拝

    2018/06/09 02:59

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