~ラビット番長ノワール短編集~ 公演情報 ラビット番長「~ラビット番長ノワール短編集~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    [RS][パンジーな乙女達]を拝見。

    ネタバレBOX

    「ラビット番長ノワール短編集RS/パンジーな乙女達」
    「RS」とは、ロールプレイング サミットの略として用いられているようである。各参加者に渡されるデータは2種類。コモンデータ及びパーソナルデータである。これらのデータを用いて、自分はやっていないと言い置いて刑場の露と消えた模範囚の事件の真偽及び彼の動機を探るとされているが、どうやら真相は異なるらしい。この真相が何か? 或いは? を考えるのが今作を観る観客の愉しみということになりそうである。

    「パンジーの乙女達」
    舞台はラジオのパーソナリティーを勤めてきた有名作家の奥さんの番組最終日スタジオと作家が取材の為、付き合って来た4人の若い女性達とその友人1人が集まった彼のマンションの1室を相互にライトで浮き上がらせながら紡がれてゆく。今夜は、20年間続いてきたこの長寿番組の最終回。このパーソナリティーに番組から彼女の好きなパンジーの花束が贈られた。パンジーの花言葉は“もの思い”“私を思って”“思慮深い”“天真爛漫”など様々であるが、巷では、この作家が浮名を流す女性達との関係を取り違えた下司の勘繰りが、更なる憶測を呼び、作家は流行作家となって、その妻は夫に浮気をされる妻として好奇の目に晒され続けてきたのであった。が、妻は一切を歯牙にかけずゆったり構えていた。当初、巷の好奇の目から話題になったこのラジオ番組であったが、いつしかそんな時期も過ぎ、今までは固定ファンがついたこともあってこれだけ長い番組になったのである。然し、最新作は、ちょっとトーンが変わった。妻は敏感にこのトーン変化に気付き、原因を正確に見極めていた。為に最近は別居していた夫のマンションに赴き、彼を殺した後にこの番組に出演していたのである。
    一方、このマンションには、5人の若い女性達が集まっていた。各々は他の女性を知らなかった。だが、顔を合わせることになって互いの作家との関わり方を話し合うこととなり、作家との関わり方が綺麗なものであったことが明らかになる。一方、自らの容姿にコンプレックスを持ち、街中で、その人の顔を見ては詩を書いていた少女は、作家の作品のファンでもあり深く作品を理解してもいた。その彼女を作家も愛し始めていた。その所為で作品のトーンが変わったのである。妻は作家に新たな恋人ができたことを知り、彼を殺したのだが、詩を書く少女が、作家を殺したと言い張っていたのは、真実が明らかになる前のこと。少女も作家を愛していた。ちょっと不思議で極めて切ない物語。


     

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    2018/04/29 11:11

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  • えざきさま
     コメント有難うございます。
    楽からGW突入ですね。良いことが
    ありますように。RSは、前に一度
    拝見していて、余り内容的に変わって
    居なかった点が、ちょっと不満と言えば
    不満でした。もっと、フェイク時代の危険性に
    対して切り込む視点が欲しかったですね。
    パンジーの乙女達は、初見だったので、中々
    新鮮ではありましたが、ノワールにするなら、
    恋に身を焦がす女性を描くと同時に、そこに
    意識が集中する余り、政治のどうしようもなさに
    目を向けなかった結果、新たな原発人災が起こされ、
    日本が壊滅するというような設定が欲しかったですね。
    これ、実際、起り得ますから。日本のアホ政治屋、並びに
    官僚、そして頭の固い資本屋、マスゴミ、最高裁、そして
    残念乍ら、世界を見ない人々。
                      ハンダラ 拝

    2018/05/01 03:02

    ハンダラ様
    ノワール短編集にご来場いただきありがとうございます。
    今回も細かな部分までご覧いただきありがとうございます!
    ご感想もいただけて嬉しいです。

    2018/04/30 22:22

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