舞台『想咲の結』(そらのむすび) 公演情報 ヒエロマネジメント「舞台『想咲の結』(そらのむすび)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     娘2人、息子1人の5人家族。父は工場勤めの工員でいつも作業着を着ていて授業参観でもこの服装で来るので娘は恥ずかしくて堪らない。(追記2018.2.24)

    ネタバレBOX

    おまけに運動会では、大声で応援団式のエールを送るのだ。姉の優花は成績も良く、しっかり者だが心臓が悪い。何時も姉と比較される次女・志織は矢鱈と反発、長男でサッカー好きの浩介も距離を置いている。思春期の難しい子供達を抱えた母は、何かと口やかましい。父はそんな母の気持ちと子供達の間に立って、わりに呑気な風を装っているが、家族思いの優しい父である。こんな、どこにでもありそうな一家に訪れた姉、妹の尖鋭な対立。弟の問題行動、母の癌死を通して家族の絆、再生が描かれる。
     さて優花は、大学を諦めて就職した。自分の医療費が家計を圧迫してきたこと、弟妹の進学を考えるなら自分が働いて少しでも彼らの将来の為に軍資金を調達しておきたいことなどである。更に母はとても大切なことを亡くなる前に話していた。それは、優花は、血の繋がりが無い子であるということだった。父には、絶対内緒と言われていたことだが、志織の反発や浩介がサッカーを止めて荒れていたのは、単に自分が花形選手ではなく、そう言う事が分かったら、自分の居場所も失くして暴れていたのだと悟る。そして改めて顧問に再入部を申請した。
     一方優花は、心臓ドナーが現れる可能性の低いこと、求婚者の父が主治医で医者として何時発作を起こして死ぬことになるか分からない娘を、それがどんなに良い子であっても息子の嫁としては迎えられないと強行に反対されたことから、愛する者の為に身を引く決意をするが、工員である「父」が主治医に命を張って懇願した為、もし育ててくれた父に何かあった場合、ドナーとして彼の心臓を移植するという約束をしており、交通事故で亡くなった為、父の心臓を移植、適合性は高いだろうと判断されていた通りであった為、オペは成功、目出度く求婚者の求めに応じることになるという結末。
     牽強付会だとの批判もあるかも知れないが、人間関係の基本にある不信とそれを解きほぐす恐らく唯一の感情である愛情を描き、涙を誘う作品である。

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    2018/02/21 12:06

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  • また、のちほど追記します。
             ハンダラ

    2018/02/21 12:08

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