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わたしが悲しくないのはあなたが遠いから
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公演情報
フェスティバル/トーキョー実行委員会「
わたしが悲しくないのはあなたが遠いから
」の観てきた!クチコミとコメント
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アキラ(1498)
満足度
★★★★★
イースト&ウエストの両方を見終わる。
(以下のネタバレboxへ)
ネタバレBOX
ほぼ同じ戯曲が同時に2つの隣り合わせの劇場で上演された。
一部役者の行き来がある。
2つを観て思ったのは、常に「一人称で語ることができるのは、悲劇に見舞われ命を落としてしまった人の隣にいる人」だということ。
命を落としてしまった人たちは、一人称で語ることはできず、三人称で語られる。
「隣の人(あなた)」となったときに二人称になってくる。
「手をさしのべる」ということは、三人称を二人称にすることではないだろうか。
「見ず知らずの人」ではなく「隣の人」となることで、亡くなった人々が、「わたし」にとって「実体」を持つ。
それが「手をさしのべる」こと。
この戯曲は、ほとんどがモノローグと状況説明によって構成されている。
「わたし」と「あなた」の関係性は、東西両方の劇場で同等に扱われている。
そのことで、世界は「わたし」と「あなた」としかいないように感じる。
オニビの台詞から思うに、演劇(演劇に限らず当事者以外が行うすべてのこと)にできることは何なのだろうか。
例えば演劇で災害やテロなどを語ることは、「手をさしのべること」になるのだろうか。
それが「隣人」にできる唯一のことなのだろうか。
共感は無理だから…か。
「見ず知らずの人」を「あなた」にして、世界を観ることは大切なのかもしれない。
「悲しみ」を「順番こ」に背負うことはできないが、「思うこと」「考えること」はできる。
もどかしいけどしょうがない。
少しでもこの世界を「良い世界」にするにはそれぐらいしかない。
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2018/01/08 03:48
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