満足度★★★
あまりにドストレートで息苦しいほど。
先ずは示される数字たちに圧倒的に打ちのめされる。
薄々感じていた違和感を喉元に突きつけられた感じ。
自身も女性であり、娘を持つ身であれば特にその問題には身が竦む。
大きな視点はなかなか持てないけれど、考えるきっかけやモチベーションにはなったかなと。
生の音響の見事さと沖縄の太陽を思わせる照明、
緑濃い森に複数のモニター映像という美術、どれも印象的でした。
舞台上にトランポリンでパルクール的な動きも面白かった。
風琴工房の作品は情報量が多いのが常で、それを如何に伝えていくかの演出が楽しみのひとつだけれど、
今回は詩森さんの「伝えたい欲」が勝ちすぎていて、若干詰め込みすぎたかなという印象。
まあ、それ故のSF設定はナイスアイデアですね。
どなたかのツイートにあった「クールなドラえもん」は言い得て妙。
個人的にはナビィにいちばん感情移入して観ていました。お母さんだからね。
熊坂理恵子さんの柔らかい雰囲気がとても好きでした。
白井風菜さんのあかりも当に「ちゅら」でした。
佐野さんのセジは狂言回しとして、詩森さんの信頼に充分に答えていたと思います。
台詞の量、質ともに圧巻でした。