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かたつむりは明日も夢をみる
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レペゼンかたつむり「
かたつむりは明日も夢をみる
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10494)
満足度
★★★
短編3作によるオムニバス公演(追記後送)
ネタバレBOX
1.「ふたりの生活」:2組のカップルが登場する。1組はユリとケンゴ、姉弟である。ユリはニート。姉が「表では結構上手くやる」と言っているケンゴは、姉の罵詈雑言と弟の前では恰もオブローモフの如く怠惰で、自らは何もしない姉の面倒を見なければ“姉は表で他人にどれだけの迷惑を掛けるか知れない”という「理由」から姉の面倒を見続けている。だが、自分の言葉に矛盾があることに気付いていない。∵外では結構上手くやっているのであれば、ケンゴが姉の面倒を見続ける必要は一切ないのである。ここから、ケンゴが姉の世話に拘るのは、彼のアイデンティティーが、この点に掛かっているからだということが簡単に分かってしまう。
もう一組は同棲しているカップル、女はキララ、男はタクミ。タクミは、凡庸極まる連中が凡庸を毛嫌いするのをそのままそのキャラとしたような大学生で、ケンゴの友人だが、ケンゴが姉に我慢しきれなくなって殺害することを期待している。期待通りになれば、殺人犯の友人という珍しい立場になることができるからと考えるアホである。
まあ、ケンゴは、己のやっていることの矛盾というか無意味に気付いていないのであるから、彼の頭の中では、姉の怠惰にウンザリしていると同時にその姉の面倒を見ることでアイデンティファイしている訳だから、此処にはアンチノミーがある。
一方、1話の最後で、キララはたくさんの羽毛をまき散らすのだが、これは、本当は人間同士のカップルではなく、タクミが飼っている小鳥(オウムなど人の言葉を真似ることのできる鳥なら猶更よい)との間に交わされた独白だとキチンと示していたら、これはこれで都市に生きる独りの若者の狂気に近い孤独を表して面白かろう。
何れにせよ、描き方が中途半端で矛盾を矛盾として書けていないのは、脚本家が、自分の頭で充分考えていない証拠だろう。作・演が分かれているのであれば、演出家はこういった点を作家に対して言うべきである。
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2017/11/05 02:56
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