『あぁ、自殺生活。』4月~6月/365 公演情報 劇団夢現舎「『あぁ、自殺生活。』4月~6月/365」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     今作、2度目の観劇である。前回(3月末)と大きく変わった点は、
    (気まぐれ追記2017.5.31)

    ネタバレBOX

    舞台美術。駅の椅子などにも変化があったが、最も大きく変わったのは、客席天井も含めてラップが垂れ下がっていたり、メインの登場人物2人の体のかなりの部分にラップが巻きつけてあることである。このラップの意味をどう捉えるかという点と、ちょっと分別が難しいのだが、場面が駅ホームなのか、公園なのかである。公園の時、できれば街灯の一つも立てておいて、電燈のオンオフでどちらの場面なのかをハッキリさせ、対比を明確にするなどの演出があった方が、演劇がより立体化するように思う。また、度々衣装を変えて登場する女性と、自殺志願者2人の社会的関係がどうなっているのかについても、より明確なビジョンがあった方が良かろう。つまり、自殺願望を持っているが故に社会の「埒外」で暮らす2人と自殺を望むという陥穽に陥っては居ない精神的に健康な人との対比として女性を位置づけるなどである。
     一方、自殺願望を持つ2人の揺らぎは、対自関係を喪失するレベルの、つまり即自存在に陥るか否かの瀬戸際であろうから、互いの位置が入れ替わるというのは、実存の不如意を表現しているようでこのままで良いように思う。2人の男性の内の1人は呆けることを恐れ、自分の人生を自分で判断することができなくなることを恐れて自殺を考えているのだが、それには彼の祖父、父も呆け、本能をむき出しそれ以前には考えられなかった痴態を演じた事実が横たわっていた。人間の尊厳と本能とが鬩ぎ合う、長生きの時代には避けて通れない問題が提起されていることも見ておきたい。同時に1年の長丁場、様々な実験をしつつ表現の可能性を探って欲しい。

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    2017/05/30 04:03

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