泉鏡花の夜叉ケ池 公演情報 花組芝居「泉鏡花の夜叉ケ池」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    夜叉ヶ池、探訪す。
    武蔵屋観劇。

    花組芝居の十八番の一つであろう、『夜叉ヶ池』。
    初めてその夜叉ヶ池に踏み入れることとなった。

    鏡花の幽玄な雰囲気を花組流の解釈に乗せてしまえば、
    ホラーもポップも自由自在のファンタジーになる。
    原作のカラーを濃くするとこのような感じになるのかもしれない。
    遊び心満載なれど、原作の肝は押さえている。
    (でも、遊び心が多すぎるのも玉に瑕だったりする)

    それにしても、円形劇場の掌握の仕方が見事。
    円形劇場に、間違いなく夜叉ヶ池が在ったのだ。

    ネタバレBOX

    前半の幽玄な雰囲気の会話劇。
    静かに怪しく、底から恐怖が忍び寄ってくる感がある。
    打って変わって魑魅魍魎が登場すると実にコミカル。
    そのコントラストが鮮やかという他ない。

    客いじりから、劇場全体が夜叉ヶ池となっていく。
    客席側も魑魅魍魎になったというか、人間がぶるぶると
    覗き見ているというか。
    客席に一体感があることは、観劇の魅力の一つだろう。

    ラストの阿波踊り(!)は、妙な怖さと哀しさが相まって感動。
    これぞ加納幸和の演出。

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    2009/01/15 20:48

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