音楽劇『おばけリンゴ』 公演情報 Moratorium Pants(モラパン)「音楽劇『おばけリンゴ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

     おばけリンゴは谷川 俊太郎の作品だが、今作に出てくる王様やひみつけいさつ、大臣や博士たちの科白に「鳥羽」の中の余りに有名な一行“本当のことを云おうか”を絡めながら観ると頗る面白い。

    ネタバレBOX


    例えば現在、国会に提出されている共謀罪についてもハッキリ言って現在施行されている法律だけで充分対応できるということについては、多くの弁護士が指摘してきたことであり、実際にISのジハーディージョンの犠牲になった後藤さん、湯川さんらを救おうとしたフリーのジャーナリスト、アラビア語の達者な大学講師が拘束された際にも、信じられないような罪状によって拘束され、ヌスラ戦線や、ヌスラ戦線からISに移った現地メンバーとの人脈を持っていた彼らの後藤さんら救出計画は頓挫してしまった。結果、IS対策としてISに敵対する国々に対する2億ドル支援(http://toyokeizai.net/articles/-/59008)演説などと共に、安倍の極めて拙劣な判断と世界情勢がまるで見えていないことを露呈したネタニヤフとのイスラエル国旗を背景にした会談、IS空爆に加わっているヨルダンを仲介とした交渉などトンデモナイことばかりやって罪のない日本国民である後藤さんらを死に至らしめた。トルコも多くの人質をISに取られていたが、トルコの人質は解放された。その実績が目の前にあったにも拘わらずである。つまり後藤さん及び湯川さんは、安倍及び日本会議の面々、無能な外務省が殺したも同然であろう。
    この事件ではこのように多くの国民もTVやネット、新聞、雑誌で目にしたことをも、ひ・み・つ、というタームで括ってみれば、どうなるか? 日本では至る所で多くの人々がスマホなどを見ながら歩いているが、GPS機能によって、その気になれば位置データは総て盗むことが可能である。スノーデンが「暴露」によって明かしたことは、日本にも基地のあるエシュロンの後継システムであり、全世界から電話・ファックス、あらゆるデジタルデータを盗むことが可能だと言われている。無論、データが膨大なので、必要な情報を選別する為のシステムも構築されている。周知の如く、インターネットの情報の殆どがアメリカを経由する。そこで盗んで来たデータを篩に掛け、大統領のブリーフィングには精選された情報が提供されてきた。
    以上のように極めておおざっぱな状況だけを上げても事態は極めて深刻なのである。冒頭に挙げた共謀罪については、何故、現行法で充分対処できるにも拘わらず、自民党はこうまでこの法案を通したがるのか? について各自良く考えてみて欲しい。無論、自分は自分の答えをとうの昔に持っているが。
    今作については、ちょっと子供っぽい作りになっていたという気がする。谷川の先に挙げた1行に絡めるだけで、2幕以降は特に日本社会の暗部を炙りだすことができるし、今後、この国の多くの人々が耐え忍ばざるを得ない状況を明示することができたであろうに。

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    2017/02/24 01:16

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