裏の泪と表の雨 公演情報 BuzzFestTheater「裏の泪と表の雨」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    花三ツ星
     あいりん地区にあるお好み焼き屋が舞台だ。

    ネタバレBOX

    店主は、同志社を出ている。この地区には珍しい大学出。因みにあいりん地区とは釜ヶ崎を含むエリアであり、日本最大のドヤ街で東京の山谷、横浜の寿町を遥かに凌ぐ人口3万と言われるエリアだが、無論実態は不明である。歌舞伎町より狭いエリアにこれだけの人が暮らすと言われているのだが、基本は日雇い労働者であり、当然原発作業員として動員され、そのまま行方知れずになっている者も多いと考えられるが、戸籍が確定できる者は少ない為、労災や給与保証が為されなくても、最も底辺で泣き寝入りする者が多いのも実情である。だが、今作は、これらの状況をキチンと描いていない。分かる奴には分かるという感じで、釜の労働者には科白が当たられておらず、ただ、そのインセンティブの欠如と誰かに襲われた後の状況などが一コマのシーンとしてライトアップされるだけである。ここに、今作の問題点がある。
    描かれているのは、このあいりん地区で育った兄弟が28年ぶりに再会することがメインなのだが、ちょっと家庭が複雑で両親の離婚時、兄は母について地元に、弟は父について長崎に住むことになった。この程度のことは、実際いくらでもある。釜のあるあいりん地区が、汚い小便臭い街という具合に描かれているし、決して清潔で小ジャレタ街で無いことは確かであるにしても、ルンプロとのダイアローグがなく、謂わばあいりん地区のプチブルだけの独白的表現になっている点が残念である。
    一方、雨の雫が本当に滴ったり、飲み物を実際に飲んだりするリアリティーは中々のものである。また、ちょっと奇を衒った表現では、開演前、水着姿の女優が5分押しと書かれたプラカードを持って現れたのにはちょっとびっくりしたが、余り奇を衒うより、シナリオで物事の本質を対峙させて欲しかった。

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    2016/12/14 16:15

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