SOETSU―韓くにの白き太陽― 公演情報 劇団民藝「SOETSU―韓くにの白き太陽―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    もう少し起伏に富んでいれば
    日本民藝館は、気に入っていて、何度か訪れている場所。

    いつも、柳宗悦という人はどういう人かと気になっていたところ、あの長田さんが、その宗悦を描かれるというので、これは観ないとと、苦手な劇場ですが、行きました。

    手堅い演技の篠田さんと、相変わらずご活躍の日色さんの共演は、嬉しかったのですが、やはり、評伝劇の難しさ…。

    どうしても、流れが、年表的になり、少し冗長になったのではと、思いました。

    もう少し、登場人物も整理して、起伏に富んだ構成なら良かったのではと、感じました。

    それに、いつも思うのですが、民芸の舞台って、どうにも、緊迫感が欠けている気がしてなりません。

    ネタバレBOX

    できれば、日本での民藝運動にまで、話を広げてほしかった。

    柳宗悦の、朝鮮白磁に魅了された経緯はよくわかりましたが、やや諄さを感じました。

    朝鮮と日本の歴史に照準を合わせるでもなく、柳の家庭事情の冗長な描き方には、少し、飽き飽きする部分もありました。

    妹の出産時の臨終場面など、不必要ではなかったかなと思います。

    声楽家である妻とのエピソードも、笑いを取る要素ではあるものの、他の場面での柳の描き方と、微妙な違和感もあり、まだ、全体的に、ブラッシュアップが必要な作品だと感じました。

    活動家の二人が、爆弾を仕込み、それを、防ごうとして、警官にみつかり、旅館の女将が、身代りに、名乗り出て、二人を逃がす場面は、本来なら、緊迫感のある筈が、あまりにも、キャストの動きがもたついて、どうにも、爆弾に、現実味が感じられませんでした。

    キャストが、如何にも芝居だという演技をすれば、せっかくの脚本も、全てが色褪せて感じられて、残念無念でした。

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    2016/12/09 03:22

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