ミラー 公演情報 東京演劇アンサンブル「ミラー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    いきなり脱臼 花5つ星 必見
     素の勝負!

    ネタバレBOX

     開演前の舞台上には、中央に最も大きい扇のような形のオブジェが立てられ、このオブジェを中心に、脇侍のように左右双方に二回りほど小型で同形のオブジェが置かれている。オブジェには、鏡に反射する虹のような照明が当てられ、実際鏡と見紛う。正面奥には独立した映像が格子状に映写されており、大写しになった個々人の顔が見える。その口からは、日常生活の鬱憤や自己主張が語られ、物語の始まる前に多くの日本人が常日頃生活の中で感じていることが抽出されているのだが、幕が上がるといきなり脱臼する。皆、彼を待っているのだ。彼とは、今幕が開き、始まっている演劇の主人公である。主人なしに幕が開いて準備した演目が演じられるハズはない。そこで続行するか否か侃々諤々の議論が始まり、一旦は公演中止との判断が下されるのだが、この混乱と不如意こそ、イスラエルの占領によって日々パレスチナ人が強要されている日常的不如意なのであり、不条理なのである。観客は、実際舞台が中止に追い込まれるかも知れないと感じさせられる演技に、上記のような解釈と同時に、役者たちと同じような混乱と自問自答“これで終わってしまったら!? というような状況を体験する。この後にも様々な形で各々の日常が、各々が作り出す寸劇やパフォーマンスを構成し展開する即興のような形で構成されている。無論、即興のように見せていることには、巧みな構成がある。日本の諸問題を扱うことが、現在、日本人より遥かに過酷な条件下にあるパレスチナ人の苦悩を、日本人にも分かり易く、またありのままの形として現出させることに繋がっている。上演中なので更なるネタバレはここでは控えるが、素で勝負した舞台、必見である。

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    2016/09/15 13:37

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  • teeakiraさま
    パレスチナは本当に大変な状況にありますが、
    彼らのように優しい人々は実際そう多くはありません。
    自分がパレスチナを訪れたのは2004年ですが、その時も
    乗ったタクシーの運転手さんに夕食に招待されたり、現地の
    絵描きさんの自宅へ招いて頂き、ごちそうになったりと大変
    世話になりました。自分たちは、子供たちが占領下で親・兄弟を
    目の前で殺されたり、暴行を受けたりして傷ついた心を立て直す
    為に、色々なジャンルの表現者、大学教授などと一緒に出掛けた
    のですが、子供たちが過酷な状況下で人生と死を一所懸命に見つめる
    姿に感動を覚えました。非常に精神的で大人びた賢い子供たちで、必死に
    自分たちの生存の条件を考え続ける姿勢は、日本の同世代のガキ供に彼らの
    爪の垢を煎じて飲ませたいほどです。
    長くなりました。今後ともよろしくお願いします。
                                      ハンダラ 拝

    2016/09/26 01:37

    ありがとうございました。
    この作品の最初からのチャレンジに、
    「目の前の困難をどう乗り越えるか」
    ということがありました。
    そしてそれは稽古場でのインプロの中で、
    日本人にとっての困難と、
    パレスチナ人にとっての困難の違いを知り、
    それでもなお、お互いを知ろうとすることの積み重ねでした。
    我々にとっての実験的、挑戦的な作品の上演に立ち会っていただき、
    ありがとうございました。

    引き続きよろしくお願いいたします。

    2016/09/24 11:57

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